口頭発表セッション - 概要 -


<口頭発表セッションA> 1日目(9月15日)14:00-16:00
「バイオインフォマティクス」
    座長:中井謙太(東大医科研)

    生命科学の分野で、多量のデータを生み出すオミックス的(網羅的)な実験がごく当たり前に行われるようになり、バイオインフォマティクスという言葉もかなり定着した。CBI学会で扱う研究分野は、その多くがバイオインフォマティクスと密接に関連していると言っても過言ではない。そこで、このセッションでは、特に中心テーマを設けず、周辺分野も含め、面白い研究なら何でも受け付けるようにしたい。
    さらに、CBIの未来を考える上で、今後、日本バイオインフォマティクス学会(JSBi)などの関連学会との交流を深めていくことが有益とも考えられるので、今回はJSBi会長の松田秀雄先生(大阪大学)をお呼びして、この分野の将来について語り合う時間を少しでも作りたいと考えている。この分野に関心をお持ちの多くの皆様方のご参加をお待ち申し上げたい。

<口頭発表セッションB> 2日目(9月16日)9:30-12:00
「計算創薬」
    座長:平山令明(東海大)

    ポスト・ゲノム時代の創薬研究開発には明るい展望がある と喧伝されましたが、新薬の研究開発に関する明るい話題は決して増えている訳ではありません。一方で、生命科学領域における情報量は益々増加しており、疾病の分子メカニズム解明は着実に進んでいます。むしろそれら膨大な知見が創薬研究に有効に活かせていないのが現状だと思えます。
    医薬分子から標的分子(ないし原子から巨大分子)までを、 シームレスに取り扱うことができるin silico創薬科学は、こうした状況で本来その本領を発揮すべき科学・技術です。さらにin silico創薬科学を最大限に活用することで、CO2排出量も極めて大きく削減することも可能になります。
    私達には、この重要な科学・技術を適切に発展させ、その利点を私達皆が十二分に享受できるようにする責任があると思います。学際分野にあるin silico創薬科学をより発展させるためには、様々な分野の研究者の才能を高次元で統合することが重要であり、そのためには研究者同士の活発かつ建設的な議論が必須です。
    このセッションでは、アルゴリズム研究および具体的な創薬研究に関する発表、さらにはin silico創薬科学の問題点解決のための提言を一般の研究者から行って頂き、以上の目的を達成するための一つの機会にしたいと思います。是非、多くの方々からの講演応募およびこのセッションへのご参加をお待ちしています。

<口頭発表セッションC> 2日目(9月16日)13:30-16:00
「ケモインフォマティクス」
    座長:船津公人(東大)

    創薬における情報の階層は、薬物-標的-パスウェイ-生体への効果と表現できるが、これを統一的に俯瞰し、データ統合を実現する試みはあまりない。薬物と標的の関係はChemical genomicsとして化学構造の取り扱いとして取り扱われ、一方パスウェイおよび生体への影響はSystems biologyとして扱われている。これらは本来は一連の流れの中で統合的に理解されなければならない。この意味で、双方を上手くつなぐためのデータの統合的取り扱いが強く求められている。本セッションでは、化学と生物をつなぐ情報学、あるいはケモインフォマティックスとバイオインフォマティックスを統一的に扱う情報学への取り組みを中心に講演を募り、この方向性を大いに議論するものである。

<口頭発表セッションD> 3日目(9月17日)9:30-12:00
「数理モデルとシミュレーション」
    座長:山村雅幸(東工大)

    近年、分子の構造および機能の解明に向けたモデリングに加え、生命現象や疾患のメカニズムに関するモデリングに関心が集まっています。多数の分子の相互作用が織りなす生命現象は、数理学的観点からは膨大なパラメタから構成される複雑系となります。本セッションにおいては、生命現象を対象とした様々な生命モデルならびにモデリング方法論、数値シミュレーション技術、未知パラメタ推定技術について幅広く口頭発表を募集します。

情報計算化学生物学会(CBI学会)CBI2010大会事務局
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