CBIミレニアムシンポジウム

21世紀への助走

CBI ミレニアム(Millennium)シンポジウム

演題の募集領域

1. 分子計算
2. 生体作用の分子認識、QSAR
3. 分子生物学における情報計算技術  
4. 医薬品開発と毒性研究支援システム  
5. 実験的なスクリーニングデータの解析
6. 新しい技術:高次WWW応用技術など

1.分子計算(Computational Chemistry)

 分子計算に関係する仕事のなかで、とくに、これまでのCBIの関心領域である、分子生物学、医薬品の開発、毒性研究に関係した生体分子の構造と機能、低分子化合物の構造活性相関、分子間相互作用に関係した新しい計算技法や応用研究を重視する。とくにいわゆる超高速、あるいは大規模な分子計算法の進歩を優先する。例えば、
(1)生命分子のための大規模計算
(2)薬剤や環境汚染物質などの標的となる受容体のモデリング
(3)生命の素過程とでも呼ぶべき、重要な生体内の分子間相互作用のモデリング
(4)生体外からの化合物と生体系の分子との相互作用に関わる計算

2.生体作用の分子認識、QSAR
(Xenobiotic Molecular Recognition and QSAR)

 CBI学会の現在の会員は医薬品開発に関心があるが、それと表裏の関係にある化学物質の安全性問題も、学会としてのCBIの重要なテーマと考える。とくに後者については、わが国では研究者が少なくなっているが、社会的には内分泌かく乱物質、化学物質過敏症、環境汚染物質などに関連して関心はむしろ高まっている。こうしたギャップを埋めるべく、CBIでは、計算毒性学などを提唱している。このような問題意識をもって、この領域の研究発表を募る。
(1)医薬品開発、構造活性相関解析、計算毒性学の基礎となる化合物データベースや知識ベースの開発
(2)医薬品や化合物の毒性に関係した構造活性相関

3.分子生物学における情報計算技術
(Bioinformatics and Bio Computing)

 これはいわゆるStructural Biology, Computational Biology,Bioinformaticsなどと呼ばれるようになってきた研究分野であり、大量に生産される生体分子関連の実験データの整理、編集、蓄積、解析への情報技術の応用や理論的な解析や予測法の研究が中心である。しかし、関連する学会などとの重複や競合をさけるためこの会では、配列解析や生体高分子の構造や機能の予測理論などよりは、疾病の遺伝子の探索、環境因子応答の遺伝的なバリエーションの解析と応用、医薬品開発や毒性学への応用に関連した情報技術(IT)や計算技法(Computational Methods)を重視する。例えば、
(1)ゲノムデータの疾病遺伝子の探索への応用
(2)医薬品応答への遺伝的なバリエーション(SNPsデータ)の応用
(3)細胞内の分子、および分子相互作用のカタロギング
(4)マイクロアレーからの大量のデータの解析
(5)プロテオミックスにおける情報計算技法
(6)生体系のモデリング
など。ただし、ゲノム解析、遺伝子配列領域の予測、ホモロジー解析、タンパク質の構造と機能解析、およびそれらに関連したGenomic Computing, データマイニング、3D計算生物学などに関する画期的な話題があれば発表してもらう。

4.医薬品開発と毒性研究支援システム
(Information and Computing Infrastructure for Drug Design and Toxicology)

 薬効や毒性研究の基礎となる化合物と生体系の分子レベルの相互作用の解析と予測のための情報システムと計算技法の研究(Computational Pharmacology/Computational Toxicology)。例えば、
(1)医薬品の構造決定
(2)生体作用のある化合物データベースの整備
(3)化合物データベースと薬効や毒性データとのリンク技法
(4)医薬品や毒性化合物のADMEの分子機構と情報システム
(5)標的となる生体分子の探索
(6)受容体、あるいは受容体とリガンドとの結合モデル
(7)医薬品のデザインとバリデーション
(8)ゲートポイント(Gate Points)における分子間相互作用の 解析
(9)ゲートポイントからエンドポイントに到る因果連鎖の知識 ベース
(10)臨床情報を医薬品開発にフィードバックするための情報システム

5.実験的なスクリーニングデータの解析
(Genomic Screening and Data Analyses)

 CBIの関心領域は、情報技術と計算手法にある。こうした手法は、ウエットラボの中でもとく大量高速スクリーニング技法とは、相補的な深い関係にあると考えている。DNAチップやプロテオミックスの実験システムのデザインと結果のデータ解析はそうした例である。純粋に実験的な研究は対象外とする。また、医薬品開発をめざしたGenomic Technology and Genomic Approachだけでなく環境汚染物質問題へのGenomicsの応用(Environmental Genomics)なども対象とする。

6.新しい技術:高次WWW応用技術など
(New Frontiers)

CBIにインパクトを与えるような新しい技術。例えば化学で言えば、マイクロフルーディックス、生物学で言えば、マイクロアレイの発展、情報技術であれば、
(1)研究者はインターネット情報をどう活用するか
  ・研究者個人のポータルサイトの構築法
  ・インターネット上の知識収集システム
  ・学術論文からの知識の自動抽出
(2)医薬品企業のIT戦略の改革
(3)研究開発や教育の分野でのコミュニティづくり
ただし、研究発表は情報技術のみとし、マイクロフルーディックス、マイクロアレイなどの実験技術は技術情報展での発表とする。


2000年4月29日 更新

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