CBI NEWS  復刊第6号 (抜粋) 2003年8月26日発行


ゲノム解析が結ぶ進化と創薬

先のCBI NEWSの記事を一部省略して以下に再録する。この中のRichards教授が紹介してくれたタンパク質の進化的な解析が、創薬にも有用であるという議論を裏付けるような記事が最近のNature Reviews誌に掲載されていたので、ここに紹介する。この記事は、David B. Searls, Phamacophlogenomics: Genes, Evolution and Drug Target, Nature Reviews Drug Discovery, Vol. 2, August 2003, pp.612-623である。その趣旨は、医薬品の標的候補であるタンパク質に関する進化的な情報は、そのタンパク質の機能やそれに対応した配列、他のタンパク質との相互作用などを予測するために有用である。こうした知識は、そのタンパク質の役割をpathwaysやnetworksを含む広い立場から理解させてくれるものである。著者はGlaxoSmithKlineのBioinformatics部門の人である。CBI学会の会員には一読に値する記事だろう。