バイオIT沖縄会議(「クリスマス・イン・オキナワ」)へご案内


バイオIT沖縄会議は、沖縄県産業振興振興公社、情報計算化学生物学会(CBI学会)、沖縄バイオ協議会という3つの組織が協力して本年12月24日と25日に連続して開催する3つの研究集会の総称である。これらは主催団体と経費の負担からの点でそれぞれ独立した行事となっているが、全体として、「バイオと情報技術(IT)に関わる研究開発とそれを基盤とした産業と地域振興を沖縄を例として、産官学の連係で推進する構想を、沖縄県内および県外から専門家が参加して討議し、それを踏まえて具体的な行動計画や事業案、行政への提言など報告書を作成すること」を目的としている。

とくにCBI学会としては、クリスマスの時期に南の健康長寿の島沖縄で、バイオITの将来、CBI学会の将来、沖縄におけるバイオITによる地域振興について、リラックスできる環境の中で、リラックスできる服装で、肩肘張らずに議論することによって、バイオIT分野で我が国を、あるいは世界をリードする発想や構想が生まれることを期待している。また医薬品研究とも関係の深い沖縄県における健康長寿の素材や研究の関係者との出会いの機会ともなることも狙いとしている。昨年9月11日のあの事件後の観光客の落ち込みに、政府は学会などの集会を沖縄で開催することを積極的に推奨している。(CBI学会に多少関係したところでは、日本学術会議トキシコロジー研究連絡委員会が12月14日に沖縄でシンポジウムを開催する。)この会議は、こうしたことと、CBIの研究集会の地方への展開ということも意識している。

なお24日の講演会は主宰者である沖縄県産業振興公社の都合でまだ正式な発表がなされていないが、県外からの参加者は、CBI事務局に直接ご連絡をいただいてからとりあえず旅行の手配をされることをお勧めする。この時期の沖縄への旅行は、往復の飛行機代を含めよいホテルに大変割安な価格で泊まれるパッケージがある。なお、それぞれの会は形式的には独立した催しなので、CBI学会の事務局に申し込まれる場合は、どの会に参加されるかを、明示されたい。この実験的な企画に多数の関係者が参加をされることを期待する。(10月30日、世話人を代表して、神沼 二眞)


バイオIT沖縄会議シンポジウム:「研究から地域産業振興へ」

日時:2002年12月24日(火) 14:00−18:00

場所:沖縄産業支援センター1階大ホール

開催趣旨

IT(情報技術)、バイオ(生命科学とバイオテクノロジー)、ナノテクノロジー(極微細な素材開発研究)は、産業振興の先導役となる科学技術の学際領域として注目され、日米欧などの先進国だけでなく、発展著しいアジアの国々でも国家的な視点に立った振興策が数多く掲げられている。情報計算化学生物学会(CBI学会)は、すでに20年以上この領域における産官学の研究交流を先導していきた我が国のパイオニア的な学際組織である。今回、沖縄県産業振興公社はこのCBI学会の協力をえて、この3つの分野のうちとくに「バイオIT」をテーマとしたシンポジウムを企画した。バイオとITは、沖縄県の経済的な自立を先導する産業として注目されているが、このような先端的な研究開発事業は、県内だけの取り組みでは限界があり、外国を含めた県外の専門家との協力が不可欠である。しかしながら組織にしろ個人にしろ信頼のおける協力関係を築くことはそう容易なことではない。このシンポジウムは、講演と討論に加えて、県内と県外の関係者との出会いと忌憚のない意見交換の機会を提供することもめざしている。専門家に限らずこのテーマに関心のある幅広い方々が参加され、積極的に質問や意見を出してくださることを歓迎する。

プログラム

2:00-        主催者の挨拶
2:05-        バイオITの研究、ビジネス、地域振興、神沼二眞(沖縄バイオ協議会)
2:15-        国のバイオ資源戦略とバイオIT人材育成の必要性、菅原秀明(国立遺伝学研究所)
2:55-        バイオインフォマティクス研究の動向、八尾徹(理研ゲノムセンター)
3:35-        世界最高の並列生体分子計算、北浦和夫(産総研計算科学部門)
4:15-25     休憩
4:25-5:05   バイオIT分野でのベンチャー起業、古谷利夫(ファルマデザイン )
5:45-6:00   総括討論:バイオITに関わる沖縄の潜在力と活性化バイオITの研究、ビジネス、地域振興、神沼二眞(沖縄バイオ協議会)

懇親会:18:00−19:30

主催:(財)沖縄県産業振興公社

参加費:シンポジウム参加費は無料。懇親会参加費は1000円。

共催:沖縄バイオ協議会、情報計算化学生物学会

連絡先と申し込み:(財)沖縄県産業振興公社産業振興部経済交流課
    担当 : 渡久地(とぐち)   TEL:098-859-6238   E-mail::toguchi@okinawa-ric.or.jp
    URL:http://www.okinawa-ric.or.jp/


バイオIT沖縄会議ワークショップ:「明日の課題を探る」(案)

日時:2002年12月25日(水) 10:00−16:30

場所:ラグナガーデンホテル 「明海の間」  URL:http://www.laguna.co.jp/lgh/

開催趣旨

CBI学会の関心領域には、超並列計算機による大規模な分子計算、バイオインフォマティクス、ゲノム・ワイドな同時計測データの処理、ゲノムの知識に基づく医薬品の開発、生命現象や疾病のシステムモデル、患者ごとの特性を考慮した診療など、バイオITに関わる研究開発課題が数多く含まれている(www.cbi.or.jp)が、これらの課題はITに続いてバイオを地域産業振興の基盤と考えている沖縄県にも関心が深い課題である。これらの課題のいくつかは、沖縄に新設が予定されている新大学院大学の研究領域としても議論されている。このワークショップでは、CBI学会と沖縄バイオ協議会の立場にたって、医薬品開発や健康食品の開発などの実用的な視点、さらには学術研究を核とした地域振興の視点から、バイオITの明日の研究開発課題について、具体的に討議する。なお、CBI学会では会員の裾野を広げるために、東京地域以外での研究集会を開催することを検討しているが、今回は沖縄バイオ協議会の協力をえて、これを実現することができた。昨年9月11日の事件以後、沖縄訪問者の減少に対処するため、学術研究会を沖縄で開催することが行われている。遠隔地の開催ではあるが、ぜひ参加を検討されたい。なお、前日と同日の夜には関連する一般講演会と研究集会が予定されている。得がたい機会なので、県外からの参加者は、ぜひこれらの会へも参加されたい。

討議予定課題

主催:情報計算化学生物学会(CBI学会)、共催:沖縄バイオ協議会

参加資格と参加費
CBI学会会員および沖縄バイオ協議会会員は無料。ただし会場での昼食代1000円。会員以外の参加費は、5000円、ただし会場での昼食代を含む(予定)。


沖縄バイオ協議会・CBI学会合同研究会:「健康長寿研究とバイオIT」

日時:2002年12月25日(水) 18:00−20:00

場所:ラグナガーデンホテル 「グリーンルーム」  URL:http://www.laguna.co.jp/lgh/

開催趣旨

沖縄には健康長寿の島というイメージがあるが、実際には生活習慣の変化で中年以下の世代ではこのイメージが急速に脅かされている。一方で、健康長寿に関連した食材や食品、生薬素材などは、県の重要な産業品になっている。ここにおいて健康長寿製品の科学的な評価法の開発と県民の健康長寿生活の復活が、沖縄の産官学研究の重要な課題になってきている。この課題に、バイオITからどうアプローチするかを、県内の内外の専門家が討議し、今後の共同研究の可能性を探る。

発表と討議課題

沖縄県の健康長寿関連製品と情報源、データから見た沖縄県の健康長寿の変化、沖縄の薬用植物資源データベース、生活習慣病に関する分子レベルの知識ベースの整備、生活習慣病の治療薬開発の現状、CAMと健康長寿の科学的な根拠(evidence)に関する知識ベース、天然物探索へのバイオITからのアプローチなどを予定。

主催:沖縄バイオ協議会、共催:CBI学会

参加費:無料

参加資格と申し込み

本会は、会場の関係で沖縄バイオ協議会とCBI学会の関係者しか参加できません。県内の参加者は、沖縄バイオ協議会に、県外からの申し込みはCBI学会の事務局に事前に連絡してください。

オプショナルな行事
12月26日に、参加者の希望によるサイトビジットも予定しています。


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