開催趣旨:臨床現場では治療目的を達成するために複数の薬物が投与される場合が多いが、これらの併用薬物間の相互作用により、薬効の減弱、副作用の発現につながる場合がある。したがって、薬物相互作用の有無、そしてその程度を医薬品開発段階で評価し、適切に注意喚起、情報提供した上で上市することが重要である。また薬物相互作用にかかわらず、飲食物やサプリメントとの相互作用が生じる場合もある。しかしながら、医薬品の開発段階で併用される可能性のある全ての医薬品、飲食物及びサプリメントとの相互作用を検討するための臨床試験を実施して、併用時の有効性及び安全性を評価することは現実的ではないことから、いかに正確に薬物相互作用の有無及びその程度を予測するかが重要となってくる。 2012年2月にFDAより薬物相互作用のドラフトガイダンス、2012年6月にEMAより薬物相互作用ガイドラインが発出され、2014年には本邦でも「薬物相互作用の検討方法について」(平成13年6月4日、医薬審発第813号)の改訂版が発出される予定である。本シンポジウムでは、日米欧の薬物相互作用ガイドラインも踏まえて、産官学それぞれの立場から薬物相互作用の予測についてご講演頂き、予測の現状の理解を深め、将来展望について議論する。
日時: 2014年6月19日(木)10:00-17:50 場所: 東京大学 弥生講堂 一条ホール
(東京都文京区弥生1-1-1)世話人: 杉山 雄一(理化学研究所)、佐藤 正延(医薬品医療機器総合機構)
プログラム
1. 10:00~10:45
2.10:45~11:30
「薬物相互作用の予測についての総論 −Dynamic modelを中心として−」
杉山 雄一(理化学研究所)
「薬物相互作用ガイドライン改訂における新規性およびモデリングの利用」
樋坂 章博(千葉大学大学院薬学研究院) 3.11:30~12:00
「代謝酵素の関わる薬物相互作用の予測」
伊藤 清美(武蔵野大学薬学部) 4.12:00~12:30
「トランスポーターが関与する複雑な薬物相互作用の予測」
前田 和哉(東京大学大学院薬学系研究科) <休憩>12:30~13:20 5.13:20~13:50
「内因性化合物の変動に基づいた薬物相互作用の定量的評価」
杉山 雄一(理化学研究所) 6.13:50~14:15
「Basic/Staticモデルによる薬物相互作用予測の正確性について」
岩坪 隆史(日本製薬工業協会/アステラス製薬株式会社) 7.14:15~14:40
「OATP1B1を介した薬物相互作用の予測 -in vitro阻害試験に適したプローブ基質とは?」
野崎 芳胤 (エーザイ株式会社) 8.14:40~15:05
「薬物相互作用予測への取り組み」
奥平 典子(第一三共株式会社) 9.15:05~15:30
「P-gpを介した薬物相互作用予測 -in vitroから算出される阻害定数のばらつきについて-」
石黒 直樹(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社) <休憩>15:30~15:50 10.15:50~16:20
「医療用医薬品添付文書への薬物相互作用の記載について」
永井 尚美(医薬品医療機器総合機構) 11.16:20~16:50
「薬物相互作用ガイドラインの運用について」
佐藤 正延(医薬品医療機器総合機構)
講演要旨 12. 16:50~17:50
総合討論 18:00~20:00 懇親会
場所:東京大学弥生講堂 一条ホールロビー
参加費:3,000円
申し込み方法:講演会の参加申し込みフォームで同時にお申し込みください。
※キャンセルの場合は、6月12日(木)までににご連絡ください。
それ以降の取り消しは、後日懇親会費用3000円を請求させていただく場合があります。
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 終了しましたお問い合わせ◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:045-924-5654 FAX:045-924-5684