<チュートリアル>
計算毒性学と化学データサイエンスの基本
★CBI学会2019年大会への参加登録が必要です日時:2019年10月21日(月)13:00-17:00
場所:タワーホール船堀 4階 401会議室
開催趣旨:
近年、データサイエンスの重要性が急速に認識され、来るべきコンピューター技術適用時代に対応する基本としての認識が高まっている。 時代はIoTやネットワーク時代から、接頭語が変わりビッグデータ時代、および人工知能時代へと変化している。このビッグデータや人工知能の基本技術となるのが「データサイエンス」である。
データサイエンスの適用分野は全産業分野となる。データサイエンスには、データサイエンスとしての基礎技術と、適用分野における運用技術の二つがあり、これらの融合と理解が必要である。例えば化学分野では、化合物のアナログ情報をコンピューターで扱うデジタル情報に変換する様々な技術の展開と理解が必要である。化学分野にデータサイエンスを導入するには、化学関連データ処理とデータサイエンス関連技術の融合が必要である。この①化学関連データの扱い技術と②データサイエンス関連技術を融合し、化学分野でのデータサイエンス関連研究/開発等を実現する技術が「化学データサイエンス」である。
例えば、ビッグデータ時代の基本となる化合物データベース。これだけでも、大量の化合物情報の保存法、化合物検索手法(完全一致、部分構造、2・3次元構造検索、他)、化合物命名法の互換性、一元一項対応、その他様々な問題の解決が必要である。このような技術を支えるのが計算機化学(Computer Chemistry)である。これらの技術を知らなければ化合物をコンピューターで扱うシステムの構築は出来ない。その他、化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス)関連も同様にデータ解析における化合物情報の扱いが特徴的である。さらに、現在最も注目を浴びている人工知能関連適用分野でも、化合物を扱う限り他の分野とは異なる特別な要件を満たすことが必要である。勿論、化合物関連情報の取り扱いと同時に、個々の技術分野が本質的に有する様々な制限事項や適用限界等の基本条件を満たすことも必須条件となる。
湯田が提唱する「化学データサイエンス」は化学分野、特に化合物関連の様々な要因をデータサイエンス実施上で解決することを目指し、化学分野でのデータサイエンス適用を目指す分野である。化学、特に化合物関連研究分野でデータサイエンスを適用する場合はこの「化学データサイエンス」の様々な技術や考え方を意識することが必要である。
今回はチュートリアルということで、この「化学データサイエンス」関連技術の基本について、俯瞰的に考察するプログラム:
- 13:00-13:05 挨拶:株式会社 インシリコデータ 湯田浩太郎
- 13:05-13:20 ◆導入 計算毒性学と「化学データサイエンス」
計算毒性学でのコンピューター導入原理、 二大毒性評価関連技術(化学多変量解析/パターン認識アプローチ、人工知能アプローチ)、 データサイエンスから「化学データサイエンス」へ
- 13:20-13:50 ◇第一部 計算機化学(Computer Chemistry)関連
化合物保存形式、化合物命名法、化合物検索(完全一致、部分構造、2・3次元構造検索、他)手法、一元一項対応
串刺し検索、化合物の扱い(縮合多環、互変異性、立体/幾何異性)、化合物表記(ケトエノール、ニトロニトロソ、他)
- 13:50-15:20 ◇第二部 化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス(Chemometrics))関連
化学パラメーター、2/3次元パラメーター、種々データ解析手法、過剰適合、偶然相関、線形/非線形性、特徴抽出、 最少サンプル数、最少パラメーター数、クラスポピュレーション、次元変換/圧縮/縮小、分類率/予測率、要因解析、 オートスケーリング、アウトライヤー/インライヤー、解析信頼性指標(サンプル数/パラメーター数)、 KY(K-step Yard sampling)法、パーセプトロン、バックプロパゲーション、遺伝的アルゴリズム、ファジー理論、 内挿/外挿問題、他<15:20-15:40 休憩>
- 15:40-16:20 ◇第三部 人工知能(Artificial Intelligence)関連
人工知能の歴史、ルールベース型人工知能、ニューラルネットワーク型人工知能、深層学習、サンプル数問題、 要因説明問題、ルールのコンピューターへの組み込み、ネットワーク構造、LISP、FORTRAN、PYTHON
- 16:20-16:50 ◇第四部 計算機科学(Computer Science)関連
データベース理論、プログラミング言語、クラスター、クラウド、スーパーコンピューター、ネットワーク、WEB、他
- 16:50-17:00 ◇討論および名刺交換会
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連絡先: CBI学会2019年大会事務局