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開催趣旨
  人工知能(Artificial Intelligence: AI)は、学術研究の域を超え、社会生活に浸透してきております。AI技術を活用したデジタルトランスフォーメーションにより、Society5.0など新しい産業構造への変革も期待されておりますが、新型コロナ感染症対策を通じて様々な問題を露呈したのもまた事実です。
 創薬の研究開発に目を向けると、国内の製薬企業にて世界はじめてAIを活用して創製した化合物の臨床試験が開始されるなど目覚しい進展があり、「ライフ インテリジェンス コンソーシアム(LINC)」では、医薬品開発プロセスのさまざまな課題や医療・ヘルスケアにおける現場ニーズに応えるAI技術が開発されております。また、スーパーコンピュータ「富岳」の運用も始まり、新型コロナ治療薬候補の探索等含め、数多くの研究成果が報告されるなど、着実な技術の底上げとともに成果が蓄積されてきております。一方、欧州でも製薬企業 を中心に Machine Learning Ledger Orchestration for Drug Discovery(MELLODDY) projectが開始されるなど国際競争も熾烈な状況となりつつあります。

 本学会では、2016年以降「AI創薬」をテーマにした数多くの研究講演会を開催し、また年大会のテーマにもAIを主題に掲げ、構造生物学、情報科学、創薬化学などさまざまな視点から議論を重ねて参りました。

 2021年本大会では、情報科学、計算化学、創薬化学、生物学、医療などの分野で活躍されている研究者、専門家の先生をお招きし、ウィズ/ポストコロナの現状も踏まえて、データ共有、AI開発、創薬現場におけるAI活用などについて議論を深めます。最新状況や今後のニーズを共有し、ポストコロナ時代の創薬研究を創造する機会になれば幸いです。

 製薬企業、IT企業、アカデミアでAI×<創薬・育薬・ライフサイエンス>を推進している方々、あるいは興味をお持ちの方の積極的な参加をお待ちしております。

CBI学会2021年大会 大会長 奥野 恭史(京都大学大学院医学研究科)
  実行委員長 中嶋 久士(株式会社エクサウィザーズ)
  副実行委員長 嶋田 朋嘉(第一三共株式会社)