前回に続くジェノミックス技術のインパクトを探るシリーズのうちの薬物代謝酵素と関連した話題として、今回は薬物のトランスポータ (輸送) タンパク質を取り上げました。タンパク質の構造予測など理論研究を専門とされる籐講師には、酵素としてのみならず、レチノールなどの疎水性低分子の体液中での輸送にも関わっているPGD合成酵素に関する研究の経験をまじえ、こうしたタンパク質のモデリングについて話していただきます。鈴木講師には、cMOATを中心とした薬物トランスポータと医薬品の相互作用について最新の話題を提供していただき、石川講師には ABC トランスポータの命名に関する国際会議の様子などを話して戴きます。タンパク質のモデリングに関心のある方とドラッグのデリバリーの研究者との出会いの場となるのではないでしょうか。得難い機会ですので、奮ってご参加ください。
日時: 1999年12月24日 (金) 13:30-17:30
場所: 日本化学会 化学会館7階ホール
東京都千代田区神田駿河台 1-5 (JRお茶の水駅下車、徒歩4分)世話人:一石英一郎 (京都府立医科大学) 、高井貴子 (国立医薬品食品衛生研究所
演題:
1. 13:30-14:20
「ポストゲノム時代の創薬戦略:薬物輸送機構に基づく創薬分子デザイン」
石川智久 (前テキサス大学 M.D. アンダーソン癌センター助教授: 現在ファイザー中央研究所 室長)2. 14:30-15:50
「 ABC トランスポーターによる薬物排出」
鈴木洋史 (東京大学大学院薬学系研究科)3. 16:00-17:20
「 PGD 合成酵素の機能/構造予測 - 情報科学と実験研究のシナジスティックなアプローチ-」
藤 博幸 ((株)生物分子工学研究所)
連絡先: CBI研究会事務局
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