1980年代初めの CBIは、分子計算手法についての講演会をよく開催していましたが、その後、そのような話題は減ってきていました。その理由の一つは、理論や計算で予測できる系がドラッグデザイナーから見て魅力があるほど大きくはなかったことではないでしょうか。この状況は新しい計算手法の登場とパソコンの並列化による計算機演算能力の進歩で画期的に改善されてきています。そこで今回は、今後ドラッグデザインに直結する 3つの野心的な技法を紹介いたします。いずれもこれまでの分子計算法では歯が立たなかったタンパク質のような大きな系を、反応や分子認識を理解できる高い精度で計算することをめざした特徴のある技法であり、構造生物学やドラッグデザインの応用展開に新たな可能性を開くものと期待されています。このうち北浦講師が紹介するフラグメントMO法は CBIのグランドチャレンジの大きな柱となっています。 CBIグランドチャレンジでは、積極的にコミットしようと思われる方々を募っております。
日時: 2001年05月17日(木)13:30-17:10
場所: (株)富士総合研究所 本社別館2階大会議室
千代田区神田錦町2-3竹橋スクエア世話人:中野 達也(国立医薬品食品衛生研究所)、 福澤 薫((株)富士総合研究所)、上林正巳(産業技術総合研究所)、
演題:
1.13:30-14:40
「フラグメントMO法とタンパク質中のアミノ酸残基間相互作用の解析」
北浦 和夫 (大阪府立大学総合科学部)2.14:40-15:50
「密度汎関数法プログラムProteinDfによるヘムタンパク質の全電子計算」
柏木 浩 (九州工業大学情報工学部)3.16:00-17:10
“Modeling Reactivities of Iron-containing Non-heme Metalloenzymes”
諸熊 奎治 (Department of Chemistry, Emory University)
連絡先: CBI研究会事務局
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