***第241回CBI学会研究講演会のお知らせ***

「核内受容体研究から創薬へ」


体内性ホルモンの受容体である核内受容体(NR)は、Structure-based drug designの好例として、すでに乳がん治療薬などを生み出してきたが、最近Orphan Receptorと呼ばれ、リガンドが未知であったPPARなどのリガンドが相次いで発見され、肥満、糖尿病などいわゆる生活習慣病の治療薬の標的としても注目されるようになった。とくに、これまで機能が不明であったPPARδが脂肪燃焼のカギを握っていることも発見され、夢の抗肥満薬開発への期待も高まっている。一方,NRの標的遺伝子には、チトクロームP450に代表される薬物代謝酵素やTransporterが多く含まれている。この意味でNRはすべての医薬品の効能や相互作用にも深く関係しており、創薬研究の普遍的な課題であることが認識され始めた。今回はこのような視点から、それぞれの話題で斯界の第一人者をお招きして、NRをめぐる話を伺うことにした。なお、この講演会は「Pathway/Networkから疾病へ」というシリーズ講演会のひとつであり、世話人らがCBI学会に提案しているNR-SXと呼ばれる共同研究計画についても紹介する。

日時:2004年4月27日(火)13:15−17:30

場所:日本化学会 化学会館7Fホール
             東京都千代田区神田駿河台1-5(JRお茶の水駅下車、徒歩4分)

世話人:田中博(東京医科歯科大学)、神沼二眞(広島大学、株式会社バイオダイナミクス)

プログラム

1.13:15
「開催趣旨―創薬から見た核内受容体研究の意義」 神沼二眞(広島大学、株式会社バイオダイナミクス)

2.13:30-14:30
「核内受容体研究の最近の進歩」 加藤茂明(東京大学 分子細胞生物学研究所)

3.14:30-15:30
「アリルハイドロカーボン受容体研究の最近の進歩」 藤井義明(筑波大学 先端学際領域研究センター)

休憩 15:30-16:00

4.16:00-17:00
「「脂肪酸燃焼センサー」PPARδ 活性化による生活習慣病改善機構」 酒井寿郎(東京大学 LSBMシステム生物医学ラボラトリー)

5.17:00-17:30
総合討論:核内受容体に関わる研究、海外の動きと我が国の状況

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講演会参加費: (2003年4月より変更になりました。
法人賛助会員: 無料 
個人会員(非営利):無料 個人会員(一般企業):\5,000 
ビジター(非営利):\1,000 ビジター(一般企業):\10,000 

* CBI学会2004年度個人会員登録受付中です。昨年度からは非営利研究機関の方以外の方もご登録いただけます。詳細及びご登録は下記よりお願いします。
http://www.cbi.or.jp/~cbistaff/CBI/KOJIN/kaiin.cgi

* 出席を希望される方は事前に必ずメールにて事務局に連絡してください。

連絡先:CBI学会事務局 セミナー受付
            〒158-0097東京都世田谷区用賀4-3-16イイダビル301
            TEL:03-5491-5423  FAX:03-5491-5462  E-mail:seminar@cbi.or.jp