***第242回CBI学会研究講演会のお知らせ***
開催趣旨:
昨年、ヒトcytochrome P450(CYP)2C9の結晶構造が明らかにされた。これによって、CYPに対する本格的な計算構造生物学的アプローチがいよいよ現実のものとなってきた。従来CYPによる薬物代謝の解析は主にリガンド・ベースに限定されていたが、今後は分子動力学法、分子軌道法、ホモロジーモデリング等を駆使した(タンパク質や溶媒環境も陽に考慮した)、「より現実的な」条件下でのタンパク質−リガンド系の分子シミュレーションが可能となり、Structure-Based ADME/Toxと呼べる分野が発展していくことが期待される。CYPはCBI学会の提唱するNR-SX(核内受容体−シンドロームX)計画においてもキー分子の一つとして位置づけられており、4月の第241回講演会でも一部議論される予定である。今回の第242回講演会では、CYPの分子計算の最前線で活躍しておられる内外の第一線の研究者の方々を講師にお迎えして現状をレビューしていただく場を企画した。創薬開発に携わる多くの研究者の参加を期待する。
日時:2004年5月19日(水)13:00−17:30
場所:富士総合研究所 本社2階大会議室
東京都千代田区神田錦町3-1
http://www.fuji-ric.co.jp/company/map/takebashi.html世話人:田中成典(東芝)、福澤 薫(富士総研)
プログラム
1.13:00-13:15
「はじめに」世話人2.13:15-14:15
「From Classical to Structure Based 3D QSAR of Anti-Fungal Compounds(P450阻害剤の古典的QSARから "Structure Based 3D QSAR" 解析へ)」 中馬 寛(徳島大学薬学部)3.14:15-15:15
「Reaction Pathway for Camphor Hydroxylation by a Compound I Model of Cytochrome P450(シトクロムP450によるカンファーの水酸化に関する反応経路に関する理論的研究)」 吉澤一成(九州大学先導物質化学研究所)15:15-15:30 休憩
4.15:30-16:15
「Prediction of P450-BM3 Substrate Binding and Activity(P450-BM3の基質結合性と活性の理論的予測)」 K. Anton Feenstra(Vrije Universiteit Amsterdam, Section of Molecular Toxicology, Department of Pharmacochemistry)5.16:15-16:40
「Bio-Scale Engine: Reaction Mechanism of Nitric Oxide Reductase Cytochrome P450nor from Fusarium Oxysporum(一酸化窒素還元酵素 Cytochrome P450nor の反応機構)」 塚本弘毅(産業技術総合研究所生命情報科学研究センター)6.16:40-17:10
「Mechanism of Drug Metabolism by CYP3A4: Epoxidation of Carbamazepine(CYP3A4による薬物代謝機構:特にカルバマゼピンエポキシ化について)」 畑 晶之(千葉大学大学院薬学研究院)7.17:10-17:30
総合討論******************
講演会参加費:
法人賛助会員: 無料
個人会員(非営利):無料 個人会員(一般企業):\5,000
ビジター(非営利):\1,000 ビジター(一般企業):\10,000
* CBI学会2004年度個人会員登録受付中です。昨年度からは非営利研究機関の方以外の方もご登録いただけます。詳細及びご登録は下記よりお願いします。
http://www.cbi.or.jp/~cbistaff/CBI/KOJIN/kaiin.cgi* 出席を希望される方は事前に必ずメールにて事務局に連絡してください。4月15日より参加受付を始めます。
連絡先:CBI学会事務局 セミナー受付
〒158-0097東京都世田谷区用賀4-3-16イイダビル301
TEL:03-5491-5423 FAX:03-5491-5462
E-mail:seminar@cbi.or.jp