開催趣旨:ミトコンドリアは、真核生物や多細胞動物に寄生した独自の 原始生命体と考えられ、独自のゲノムを有している。長い間ミトコンドリア は、呼吸系を通じて宿主生物にエネルギーを供給するだけの発電所 Power Plantのような存在であると考えられてきた。しかし今やそうした 認識は急激に改められようとしている。例えば、最近、糖尿病や肥満の ような、Metabolic Syndromeや生活習慣病関連の疾患でも(宿主の ゲノムに移動した)ミトコンドリアの(とくにOXPHOS関連)遺伝子の役割 が注目されている。また、医薬品の毒性解析の一環として、ミトコンドリア への影響を調べてみるべきことが、ファイザーの研究者たちによって 提唱されている。この講演会では、ミトコンドリアと疾病との関係、 また医薬品開発から見たミトコンドリアの重要性を、斯界の第一人者 たちに解説していただくことを目的としている。これから重要な課題と なると思われるので、生物医学および創薬、健康食品、さらには情報 計算系の研究者など、幅広い研究者の参加を期待する。
日時:2008年4月18日(金)13:10−17:45
場所:日本化学会 化学会館7Fホール
東京都千代田区神田駿河台1-5(JRお茶の水駅下車、徒歩4分)世話人:岡崎康司(埼玉医科大学)、神沼二眞(広島大学、東京医科歯科大学)
プログラム
1.13:10-13:15 はじめに
2.13:15-14:15
「ミトコンドリアから発せられる酸化ストレスと疾患---認知症を中心にして」
太田 成男(日本医科大学大学院医学研究科)2.14:15-15:15
「長寿あるいは生活習慣病に関連するミトコンドリアゲノム多型」
田中 雅嗣(東京都老人総合研究所)15:15-15:35 休憩
3.15:35-16:35
「ミトコンドリアの多様性:寄生虫からがん細胞まで」
北 潔(東京大学大学院医学系研究科)4.16:35-17:35
「オーファン疾患ミトコンドリア病における治療法開発の現状と問題点
-脳卒中様発作を特徴とするMELASの医師主導治験を中心に-」
古賀 靖敏(久留米大学医学部小児科)5.17:35-17:45 総合討論
******************講演会参加費:
法人賛助会員: 無料
個人会員(非営利):無料 個人会員(一般企業):\5,000
ビジター(非営利):\1,000 ビジター(一般企業):\10,000
出席を希望される方は事前に必ずメールにて、(E-mail: seminar@cbi.or.jp事務局に連絡してください。)連絡先:CBI学会事務局 セミナー受付
〒158-0097東京都世田谷区用賀4-3-16イイダビル301
TEL:03-5491-5423 FAX:03-5491-5462