開催趣旨:医薬品の開発において、臨床試験に入ってから医薬品候補化合物がドロップアウトする原因の1つに、薬物動態学的要因が挙げられる。近年では、この要因は減少したとする報告もあるが、薬効・毒性が原因とされる中にも、標的臓器への分布など薬物動態学的な要因が潜んでいる可能性は否めない。従って、開発のより初期段階でヒトにおける薬物動態を定量的に予測することができれば、前臨床段階で薬物動態プロファイルの良好でない薬物を事前に避けることが出来ると考えられる。また、臨床試験の段階においても、事前に一定集団における薬物動態の予測が可能となれば、集団の特性に適した投与設計が可能となり、臨床試験を無駄なくデザインすることが出来ると考えられる。近年、化合物の薬物動態特性について、in silicoによる様々な予測技術が開発されており、前臨床試験から臨床試験にいたる様々なフェーズでの意思決定において活躍が期待される。そこで、本講演会では、薬物動態に関わる様々なin silico予測法の開発に携わる研究者に、どのような予測法が、どの程度正確に予測でき、結果としてどのように活用可能であるのか?ということをお話いただき、薬物動態の予測における新しいin silico技術の現状に関して情報共有したいと考えている。
日時:2009年9月11日(金)13:10−17:45
場所:日本化学会 化学会館7Fホール
東京都千代田区神田駿河台1-5(JRお茶の水駅下車、徒歩 4分)世話人:杉山雄一、前田和哉(東京大学大学院 薬学研究科)
プログラム
1. 13:10-13:20
はじめに
杉山雄一(東京大学大学院 薬学系研究科)2. 13:20-14:00
薬物間相互作用の定量的予測システム「DDI simulator」の開発
杉山雄一(東京大学大学院 薬学系研究科)3.14:00-14:40
コンピュータシミュレーションによる薬物動態の個体差の予測
加藤基浩(中外製薬株式会社)4.14:40-15:20
化合物の物性情報に基づく主要クリアランス経路の予測
〜(1)システムの目的と構成〜
前田和哉(東京大学大学院 薬学系研究科)休憩 15:20-15:40
5. 15:40-16:20
化合物の物性情報に基づく主要クリアランス経路の予測
〜(2)機械学習による領域最適化と記述子追加〜
秋山泰(東京工業大学大学院 情報理工学研究科)6.16:20-17:00
薬物動態特性のin silico予測と情報可視化技術「Heiankyo View」の開発
山下富義(京都大学大学院 薬学研究科)7.17:00-17:40
CALTA法による薬物の化学構造を元にした分子間相互作用の最適化
小林好真(第一三共株式会社)8.17:40-17:45
******************
まとめ
前田和哉(東京大学大学院 薬学系研究科)講演会参加費:
法人賛助会員: 無料
個人会員(非営利):無料 個人会員(一般企業):\5,000
ビジター(非営利):\1,000 ビジター(一般企業):\10,000
出席を希望される方は事前に必ずメールにて、(E-mail:)事務局に連絡してください。連絡先:CBI学会事務局 セミナー受付
〒158-0097東京都世田谷区用賀4-3-16イイダビル301
TEL:03-5491-5423 FAX:03-5491-5462