開催趣旨:ヒトゲノム解読計画の完了が宣言されてから10年以上経過した今、膨大なゲノムデータから疾患関連遺伝子を探索する技法としては、GWAS(Genome-Wide Association Study)が威力を発揮してきた。また治療標的となる経路網やその中の標的の探索には、オミックスや網羅的なタンパク質相互作用解析 (Protein-Protein Interaction、PPI)が使われるようになってきた。かくしてGenome-Omics-Pathway/Network(GOP/N)という生物医学研究の基軸は、医薬品の研究開発でも、SBDD(Structure-Based Drug Design)と並ぶ基盤的な技法になってきている。しかし、すでに30年に及ぶSBDDと較べると、GOP/Nから疾患を理解して標的を探索するGOP/N to Disease & Target(G/O-P/N-D/T)の技法は、まだ若く、これからの発展が期待されている領域である。また、こうした洗練された技法は、疾患関連遺伝子、標的経路、標的候補タンパク質の数をたしかに増大させているが、実際の新薬の伸びに寄与するのはこれからのことである。こうした認識に立って、この講演会では、GWASの我が国のリーダーと共に、次代を担う若手研究者を交えて、新しい研究領域を如何に活性化し、新薬開発に繋げて行けばよいかについて、参加者とともに、考えてみることをめざしている。なお関連文献や簡単な解説など、背景資料も用意している。
日時: 2012年8月3日(金)13:20-17:45 場所: 東京大学山上会館大会議室
(東京都文京区本郷 7-3-1)世話人: 神沼二眞(CBI学会特別顧問、サイバー絆研究所)、田中博(東京医科歯科大学)
プログラム
1.13:20-13:40 開催趣旨説明―期待と現実のギャップと対策
神沼二眞(サイバー絆研究所)
背景資料2.13:40-14:40
「大規模ゲノム解析のインパクト」
鎌谷直之(株式会社スタージェン)3. 14:40-15:20
「オミックス解析の実状」
茂櫛 薫(東京医科歯科大学)15:20-15: 40 休憩
4. 15:40-16:20
「網羅的な標的探索と標的データベースの現状」
長谷武志(東京医科歯科大学)5.16:20-17:00
「アルツハイマーとRare & Neglected Diseaseへ の取り組み」
荻島創一(東北大学)6.17:00-17:40
「自然免疫研究の最前線ーシステムとしての理解に向けての問題点」
熊谷雄太郎(大阪大学免疫学フロンティア研究センター)7.17:40-17:45 まとめー今後の課題
18:00-19:30
CBI学会の一部事業の引き継ぎに関する説明会/資料(会員のサイトへのパスワードが必要です)
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人賛助会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 満席のため申し込みは締め切りましたお問い合わせ
◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
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