開催趣旨:
古くから創薬現場で活用されているNMRは、低分子化合物の構造決定からタンパク 質の立体構造解析、そして溶液から固体へとその対象を広げてきました。また、生体内部の情報を画像化するNMRイメージング(MRI)は、今や医療の場では欠かせない技術になっています。近年では、FBDDにおけるNMRスクリーニングや、細胞内の生体高分子の動態を観察できるin-cell NMRなど、ますますその活躍の場を広げています。しかし、創薬標的となるタンパク質の解析を対象とした、いわゆるバイオNMRは、X線結晶構造解析にはない様々な長所があるものの、常にX線結晶構造解析と比較され、その後塵を拝してきた感が否めません。ところが、近年の解析技術の目覚ましい進歩により、低分子-タンパク質間の相互作用を原子レベルで解析できるようになり、単なる立体構造の解析手法としてだけでなく、ドラッグデザインに有用な手法として、バイオNMRが再び注目を浴び始めております。
そこで今回、「バイオNMR-創薬活用への新展開」というテーマで、NMRによる低分子-タンパク質間相互作用解析に関する最新技術とその応用事例や、実際の創薬現場における活用事例、そしてより高精度なin silico創薬への展開について、第一線の先生方にご講演いただくことを企画いたしました。日々、ドラッグデザインに取り組まれている研究者の皆さんをはじめとして、創薬研究に携わる多くの方々のご参加をお願いいたします。
日時: 2015年1月14日(水)13:20-17:40 場所: 東京大学山上会館2階 大会議室(東京都文京区本郷7-3-1) 世話人: 大元 和之(小野薬品工業株式会社)、 谷村 隆次(東レ株式会社)、 緑川 淳(株式会社ワールドフュージョン)
プログラム
- 13:20 - 13:30 はじめに
- 13:30 - 14:30
「創薬とNMRと計算科学」
高橋 栄夫(横浜市立大学)
- 14:30 - 15:20
「エーザイの化合物探索現場におけるNMR活用」
守谷 潤(エーザイ株式会社)
<15:20 - 15:40 休憩>
- 15:40 - 16:40
「創薬におけるNMRスクリーニング手法の活用」
半沢 宏之(第一三共RDノバーレ株式会社)
- 16:40 - 17:30
「NMR情報を活用したインシリコ創薬の高精度化」
広川 貴次(産業技術総合研究所)
- 17:30 - 17:40 おわりに
- 18:00 - 20:00 懇親会 (場所:1階 談話ホール 参加費:\3,000)
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 終了いたしましたお問い合わせ◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:045-924-5654 FAX:045-924-5684