***第367回CBI学会講演会のお知らせ***

Program(in English)

  
共催:Simcyp (a Certara company)

「薬物動態分野におけるin vitro実験法およびヒト動態予測のための解析法:実験条件の違いにより生じる予測結果の相違を理解する」


開催趣旨:近年、製薬各社はオープンイノベーションやPre-competitive Research Collaborationをキーワードに、製薬企業間のみならず、アカデミア、国の研究機関やCROとこれまで以上の連携を開始している。薬物動態分野でも、創薬および開発研究において日々活発な情報交換が行われており、2014年7月に「医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン」案の最終版が公表されたことから、内容の解釈について過去に本講演会を含む多くの場で議論が進んできた。現在では、概ね各社が共通理解の下、ガイドラインに記載の決定樹に従って、薬物相互作用リスクの評価を実施しているものと考えられる。しかしながら、薬物相互作用の主な要因である代謝酵素・トランスポーターのin vitro評価においてプロトコルの違いが製薬企業間で存在しており、このような違いが臨床相互作用試験の必要性の解釈に影響する可能性がある。また、これら実験条件の違いによって生じるin vitro試験結果のゆらぎが、薬物相互作用の予測精度に影響する可能性もある。
 本講演会では、まず、in vitro試験結果に基づいたin vivoの予測(IVIVE)に関する最新の研究を紹介する。続いて、多岐にわたるin vitro試験結果の解析およびin silico計算からADMEを予測するためのSimcyp In Vitro Analysis (SIVA) Toolkitについて、SimCYP (Part of Certara) との共催として紹介いただく。さらに、代謝酵素・トランスポーターの申請業務にかかわる企業研究者をパネルとし、in vitro試験の条件による結果の違いに焦点を当てたラウンドテーブルディスカッションを実施する。試験条件を統一することは、この問題を解決する端的な解決策の1つであるが、各社の開発戦略に基づき条件が最適化されていること、長期にわたり化合物のデータが各社で蓄積されてきた現状を考えると容易ではない。しかしながら、業界の連携が進む現状の下、医薬品審査および医療現場で混乱が生じない情報提供のためにも、この難題に積極的に取り組む必要がある。本講演会を通して最大の成果が得られることを望んでいる。
 
  
日時 2015年12月15日(火)10:30-18:00
場所 東京大学山上会館2階 大会議室(東京都文京区本郷7-3-1)
世話人 杉山雄一、吉門 崇(理化学研究所)  
ラウンドテーブルディスカッション・コーディネーター 野沢 敬(アステラス製薬)、石黒直樹(日本ベーリンガーインゲルハイム)、 設楽悦久(Meiji Seika ファルマ)

プログラム

  1. 10:30-10:40
    「はじめに」
    杉山雄一(理化学研究所)

  2. 10:40-11:20
    「本講演会の目指すもの〜薬物動態・相互作用予測を目的としたin vitro試験の現状における課題と研究の進展〜」
    吉門 崇(理化学研究所)
  3.   
  4. 11:20-12:10
    「IVIVE最近の話題」
    杉山雄一(理化学研究所)

  5. <12:10-13:10 昼食休憩>

  6. 13:10-14:10
    "Simcyp In Vitro Analysis (SIVA) toolkit: Analysis of complex data generated from in vitro studies"
    Howard Burt(Senior Research Scientist, Simcyp (a Certara company))

  7. <14:10-14:20 休憩>

  8. 14:20-18:00
    ラウンドテーブルディスカッション
    「薬物代謝、輸送の測定法、解析法の違いに起因する薬物間相互作用予測の実験室間の違いの最小化を目指して」

    14:20-14:30  イントロダクション 
      設楽悦久(Meiji Seika ファルマ)

    14:30-16:10 話題提供
    (1)「代謝寄与率および酵素阻害の評価について」
     野沢 敬(アステラス製薬)

    (2)「酵素誘導について」
     加藤基浩(中外製薬)

    (3)「P-gpおよびBCRPを介した医薬品候補化合物の基質および阻害剤評価について」
     石黒直樹(日本ベーリンガーインゲルハイム)

    (4)「SLCトランスポーター阻害評価について」
     和泉沙希(エーザイ)

    <16:10-16:30 休憩>

    16:30-18:00 パネルディスカッション

  9. 18:15 - 20:15 懇親会 (場所:1階 談話ホール 参加費:\3,000)

講演会参加費
(種別) (料金)
法人会員 無料
一般 個人会員 無料
非会員(一般) \10,000
学生 学生会員 無料
非会員(学生) \1,000
参加申込み
終了いたしました。
お問い合わせ
◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
  
   TEL:045-924-5654 FAX:045-924-5684