開催趣旨:
ゲノムシークエンサーの劇的な価格低下とゲノム医科学の進展に伴い、ゲノム情報に基づく個別化あるいは精緻化医療(Precision Medicine)が現実味を帯びてきている。
米国では、既に全ゲノム解析(WGS: Whole Genome Sequencing)による難治疾患の感動的な治療例が話題をよび、日本でもAMEDのゲノム医療重点予算化によって今後の方向性が示された。ゲノム情報に基づく適切な治療法検討が臨床レベルで実用化されることが期待される。
しかしながら、ゲノム医療実現には、いわゆるELSI(Ethical, Legal and Social Issues)や人材育成を含めてさまざまな課題が山積し、医学・生物学・化学・物理学・数学・情報科学・法学・哲学・心理学など非常に広範な領域の専門家の連携が必要とされている。特に技術面では、シークエンサをはじめとする実験技術の向上、ガイドラインに準拠した検査設備や検体およびデータ管理システムの整備、全ゲノムレベルでの大規模解析技術の実用化、ゲノム情報と疾患・治療法を結びつける知識ベースの構築、電子カルテシステムとの連携、これらを支えるIT基盤の大規模・高速化 等々の解決していかなければならない。
本講演会では、ゲノム医療に関する第一回目の研究講演会として、ゲノム医療実現に向けて取り組まれている先生方に最新の研究・技術動向を紹介していていただき、現状の課題および今後の方向性について認識を共有したい。
日時: 2016年2月5日(金)13:10-16:45 場所: 東京大学山上会館2階 大会議室(東京都文京区本郷7-3-1) 世話人: 松本俊二(富士通株式会社)、谷村隆次(東レ株式会社)
大軽貴典(田辺三菱製薬株式会社)
プログラム
- 13:10 - 13:15 開催の挨拶
- 13:15 - 14:05
「ゲノムバイオマーカーに基づくがん新薬開発と実地臨床への応用」
土原 一哉(国立がん研究センター)
- 14:05 - 14:55
「シーケンス結果を医療に役立てて頂くために」
熊井 広哉(イルミナ株式会社)
<14:55 - 15:10 休憩>
- 15:10 - 16:00
「ゲノム医療に向けた多因子疾患解析の情報統計的アプローチ」
瀬々 潤(産業技術総合研究所)
- 16:00 - 16:45
「体液中のマイクロRNAによるがん検査の可能性」
滝澤 聡子(東レ株式会社)
- 17:00 - 19:00
懇親会 (場所:1階 談話ホール 参加費:\3,000)
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 終了しました。お問い合わせ◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:045-924-5654 FAX:045-924-5684