開催趣旨:急速なグローバル化にともない、人々の健康課題に対して地域や社会を超えた協力や連携が必要とされるグローバルヘルスに対する関心が高まっています。地球規模で十数億人の罹患者数がいると言われている「顧みられない熱帯病(NTD)」や、エボラ出血熱などの新興感染症、耐性菌の出現によって深刻な問題となっている再興感染症は、開発途上国だけでなく先進国においても大きな脅威です。また、季節性インフルエンザ等も依然として人々の生活に大きな影響を与えています。基礎研究においては、病原体のゲノム解析が網羅的に行われてゲノム情報や構造生物学のデータベースが飛躍的に整備されたことにより、感染症の発症や薬剤耐性のメカニズムが分子レベルで解明されてきました。一方で、市場性や開発の困難性から、製薬会社としてはハードルが高い疾患領域であり、業界全体での取組みや産官学連携が強く求められています。情報生物学や計算化学はアカデミア創薬における大きな強みであり、これまで主に天然物化学や合成技術に支えられて発展してきた感染症薬の開発にも、これらの技術を駆使したインシリコ創薬が積極的に取入れられ、従来の研究を発展させることが期待されています。今回の研究講演会では、感染症研究の第一線の現場でご活躍されている先生方に、グローバルヘルスにおける現在進行中の取組みや、新興・再興感染症に対する創薬研究、抗生物質の開発と育薬など、感染症研究の将来について幅広くご講演頂きます。
日時: 2016年7月22日(金)13:10-17:45 場所: 東京大学山上会館2階 大会議室(東京都文京区本郷7-3-1) 世話人: 新美 達也(アステラス製薬株式会社)、矢城 美代子(大正製薬株式会社)、 狩野 敦(株式会社菱化システム)
プログラム
18:00 - 20:00 懇親会 (場所:1階 談話ホール 参加費:\3,000)
- 13:10 - 13:15 開会の挨拶
- 13:15 - 14:00
「シャーガス病を引き起こすTrypanosoma cruziのジヒドロオロト酸脱水素酵素を標的にした阻害剤設計 」
稲岡 健 ダニエル(長崎大学 国際連携研究戦略本部)
- 14:00 - 14:45
「顧みられない熱帯病創薬に向けた薬剤標的タンパク質選定補助システム iNTRODB 」
石田 貴士(東京工業大学大学院 情報理工学研究科)
<14:45 - 15:00 休憩>
- 15:00 - 15:45
「人獣共通感染症研究における計算科学の活用」
五十嵐 学(北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)
- 15:45 - 16:30
「ウイルス感染症と計算科学」
佐藤 裕徳(国立感染症研究所 病原体ゲノム解析研究センター)
<16:30 - 16:45 休憩>
- 16:45 - 17:30
「マクロライド化学変換とセレンディピティ」
森本 繁夫(元 大正製薬株式会社 医薬研究所長)
発表資料
- 17:30 - 17:45 総合討論
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 終了致しましたお問い合わせ◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:03-6890-1087