開催趣旨:
近年の脳機能解析技術の進歩により、複雑な脳機能の一端が明らかになってきています。脳内情報を取り出したり(デコーディング)、人間の脳に情報を返す(ニューロフィードバック)こともできるようになってきました。脳は、神経細胞の作る複雑な回路(ネットワーク)で情報処理をしていると考えられていますが、この機能的構造を明らかにし、脳機能の可視化(イメージング)も可能になっています。このような研究は、単なる基礎研究としての脳科学に留まらず、いろいろな分野において産業応用が視野に入ってきており、創薬分野も例外ではありません。今回は、人間の脳機能を積極的に解析している情報通信研究機構・脳情報通信融合研究センター(CiNet)の最新の研究を紹介しながら、創薬分野でのR&Dとの連携の可能性を探ります。
このような進展に大きな役割を果たしてきたのが、MRI(核磁気共鳴イメージング)技術です。このMRI装置を、脳の構造画像取得機器から脳機能解析機器(fMRI)へと大転換させた技術が、約25年前に開発されたBOLD信号計測です。この計測法の発明者である、小川誠二先生に基調講演をしていただきます。続いて、下川研究員、Leibnitz研究員からネットワーク解析技術、小泉研究員からニューロフィードバック技術、西田研究員から脳機能情報のデコーディングについて紹介します。
日時: 2016年11月25日(金)13:00-18:00 場所: グランフロント大阪 ナレッジキャピタル 北館タワーC 9階 VisLab OSAKA
(大阪市北区大深町3-1)http://kc-i.jp/access/世話人: 田口隆久(国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)脳情報通信融合研究センター(CiNet))
プログラム
- 13:00~13:15
開催の挨拶
- 13:15~14:05
「BOLD-fMRIと脳の微細構造変化とで示す脳の可塑性を通して各種指標の脳表現を見る」
小川誠二(CiNet特別顧問、東北福祉大学特任教授)
- 14:05~14:50
「統合失調症患者の脳内ネットワーク ~グラフ理論で見えてくる新しいバイオマーカーの可能性~ 」
下川哲也(NICT・CiNet研究員)
<14:50~15:10 休憩>
- 15:10~15:55
"Biomarkers from network science for the fMRI analysis of pain"
Kenji Leibnitz(NICT・CiNet 主任研究員)
- 15:55~16:40
「ニューロフィードバックによる恐怖記憶の消去」
小泉愛(NICT・CiNet 研究員)
- 16:40~17:25
「脳活動予測モデルを介した脳内知覚・意味表現の定量可視化」
西田知史(NICT・CiNet 研究員)
- 17:25~17:55
まとめと総合討論
18:00より 懇親会
場所:グランフロント大阪 タワーC 7F都市活力研究所セミナールーム
参加費:2,000円
申し込み方法:講演会の参加申し込みフォームで同時にお申し込みください。
※キャンセルの場合は、11月18日(金)までににご連絡ください。
それ以降の取り消しは、後日懇親会費用2000円を請求させていただく場合があります。
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 お問い合わせ参加登録は締め切りました。当日参加の方は名刺等をご提出ください。
(当日参加の場合、個人会員であっても会場では確認ができませんので、非会員(一般)となります。その点ご了解ください。)◆情報計算化学生物学会(CBI学会)関西部会
TEL:078-803-6620 FAX:078-803-6621