今日の創薬研究において構造データベースは重要な地位を占めています。構造データの詳細な解析から新たな付加価値を持つ多数の構造データベースが構築され、また、ゲノム情報や医療情報などと統合化されたデータベースが構築されています。アカデミアを中心にライフサイエンス・ビッグデータを活用するための環境整備が推進されており、その過程で構造データベースの応用範囲が急速に拡大しています。PDBにおいては、加速度的に登録データが増大する中で複雑な巨大複合体分子が次々と解析されており、将来の構造解析を見据えてデータ登録の効率化と品質管理の両面から新たな登録システムの開発が行われています。一方、分子シミュレーションで得られた構造データの活用の関心が高まっていますが、現状では、その受け皿が不足しています。そのため、CBI学会が中心となり、分子シミュレーション・データ活用にむけた取り組みが始まろうとしています。また、製薬企業においては、医薬品またはその候補化合物の立体構造は探索から開発まで創薬研究全般において多大な影響を及ぼすため、インハウスの解析データに加えて低分子構造データベースも幅広く利用されています。今回の研究講演会では、構造解析とデータベース構築の第一線でご活躍されている先生方に、今後の構造解析の方向、構造データベースを利用した最新の応用技術、構造データベースの展望、ライフサイエンス・ビッグデータの活用など幅広くご講演頂きます。構造データベースの応用と今後の展開について討論できることを期待しています。
日時: 2017年7月21日(金)13:10-17:45 場所: 東京工業大学キャンパスイノベーションセンター(CIC田町)
1階 国際会議室(東京都港区芝浦3-3-6)http://www.titech.ac.jp/maps/tamachi/index.html世話人: 新美 達也(アステラス製薬株式会社)、徳良 誠健(大正製薬株式会社)、 狩野 敦(株式会社モルシス)
プログラム
- 13:10 - 13:20 開催の挨拶
- 13:20 - 14:00
「Protein Data Bankの新しいデータフォーマット、登録システムと構造評価ツール」
中川 敦史 (大阪大学 蛋白質研究所)
- 14:00 - 14:40
「タンパク質立体構造の比較とデータベース」
水口 賢司 (医薬基盤・健康・栄養研究所)
<14:40 - 15:00 休憩>
- 15:00 - 15:30
"Utilizing Small Molecule Crystal Structure Data to Improve Drug Design"
Dr. Paul Sanschagrin (The Cambridge Crystallographic Data Centre)
- 15:30 - 16:00
“Structural informatics studies of pharmaceutical molecules; application to solid form selection”
Dr. Shyam Vyas (The Cambridge Crystallographic Data Centre)
<16:00 - 16:15 休憩>
- 16:15 - 16:55
「構造生命科学データクラウドVaProSとその適用事例」
由良 敬 (お茶の水女子大学 生命情報学教育研究センター)
- 16:55 - 17:35
「シミュレーションで得た分子構造のデータベース化」
平山 令明 (東海大学 先進生命科学研究所)
- 17:35 - 17:45 総合討論
18:00 - 20:00 懇親会 (場所:講演会 会場近く 参加費:\4,500)
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員 無料 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000 終了しましたお問い合わせ◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:03-6890-1087