開催趣旨:
医薬品開発における臨床試験の対象患者と、市販後の臨床現場における患者とでは、医薬品の効果や副作用の出方がしばしば異なることが指摘される。主な要因の一つが患者の多様性と考えられており、さまざまな背景を持ついわゆるスペシャルポピュレーション(例えば、高齢者、肝機能や腎機能の低下した患者、幼児・新生児、他の疾患を合併する患者など)に対し、適切な薬物治療が施されることが望ましい。そのため、スペシャルポピュレーションにおける薬物動態の変化は、実臨床(real world)における薬の作用を決める重要な因子である。最近開発された医薬品については、スペシャルポピュレーションの中でも特に肝障害や腎障害患者における体内動態の解明を目的とした臨床試験がなされている例も多く、その薬の体内動態特性に合わせて用量調節などが添付文書で細かく指示・推奨される例も散見される。しかし、障害そのものが多様である上、多くの患者は複合的な要因(高齢、合併症、その他)に支配されると考えられるため、臓器障害その他のスペシャルポピュレーションにおける薬物動態変化に関する統一的見解を得るには、今後も多くの研究の積み重ねが必要である。この研究講演会においては、薬物動態に精通した各演者によって当該分野における最新の知見を講演いただき、スペシャルポピュレーションにおける薬物動態や薬の作用がどのような要因によって変動し、またその変動を予測できるかについて議論を深めることによって、スペシャルポピュレーションにおける複雑な薬物動態支配因子を解き明かす上での道しるべとしたい。
日時: 2021年12月23日(木)13:00-17:50 場所: オンライン配信(Zoomウェビナー使用) 世話人: 杉山 雄一(城西国際大学薬学部)、加藤 将夫(金沢大学薬学系)
プログラム
- 13:00~13:10
はじめに
杉山 雄一(城西国際大学薬学部)
- 13:10~13:55
「肝障害時における薬物体内動態変動をPBPKモデルにより予測する」
杉山 雄一(城西国際大学薬学部)
- 13:55~14:40
「腎障害時における肝消失型薬物の体内動態変化と予測」
加藤 将夫(金沢大学薬学系)
- 14:40~15:25
「肝取り込みトランスポーターOATP1Bs の遺伝子多型、薬物間相互作用および民族差による機能変動の定量的解析」
富田 純子(大日本住友製薬株式会社)
<15:25 - 15:40休憩>
- 15:40 - 16:25
「病態時における薬物の消化管吸収の変動が疑われる事例」
前田 和哉(北里大学薬学部)
- 16:25 - 17:10
「2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬の多面的効果に関する基礎的、臨床的評価」
栄田 敏之 (京都薬科大学薬物動態学分野)
- 17:10 - 17:50
総合討論
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員A 無料 個人会員B \3,000 非会員(一般) \10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) \1,000
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それ以降は講演会参加費のキャンセル返金はできません。
締切日(開催日一週間前)にコンビニ決済を選択すると5日間の支払猶予期間があるため、最長開催2日前まで支払いを延期できます。
ただし、支払いが完了しないと正式な参加申し込みとはならないため定員オーバーで参加できない可能性があることをご容赦願います。
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TEL:03-6435-0458