開催趣旨:
創薬の進展には、構造生物学、薬物動態学、そしてトランスレーショナル薬理学の相互協力が欠かせない。構造生物学がターゲットとなる蛋白質の詳細な構造を解明し、それに基づき有望な化合物を設計する際、薬物動態学はその化合物の体内での動きや標的分子との相互作用の程度を明らかにする。ここで、機構論に基づく生理学的薬物速度論(PBPK)モデルの導入は革命的である。このモデルを用いることで、試験管内で得られた結果を基に、薬物の血中、組織中の動態、薬効発現を精緻に捉えることが可能となる。さらに、このモデルをトランスレーショナル臨床薬理学と結びつけることで、実際の臨床現場での薬物の効果や安全性を前もって予測し、最も適切な化合物を選択することが容易になる。これにより、創薬の精度と効率が大幅に向上し、患者への利益を最大化することが期待される。
今回の講演会においては、構造生物学領域をリードする3名の研究者(濡木先生、Liu先生、村上先生)の研究領域を詳細にお話し頂くとともに、PBPKモデルを基にトランスレーショナル臨床薬理学に取り組む杉山が討論に加わることにより未来創薬への取り組みについて、皆さんと考えたいと思う。
日時: 2023年11月27日(月)13:00-18:00 場所: オンライン配信(Zoomウェビナー使用) 世話人: 杉山雄一(城西国際大学、イノベーションベース) 連絡先: お問い合わせは、下記メールまたはTELにお願いいたします。
TEL: 03-6434-0458 (情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局)
プログラム
- 13:00 - 13:10
はじめに
杉山雄一(城西国際大学、イノベーションベース)
- 13:10 - 14:10
「医薬品開発におけるトランスレーショナルリサーチの展望」
杉山 雄一(城西国際大学、イノベーションベース)
- 14:10 - 15:10
「アカデミアとベンチャーの連携による、膜タンパク質およびRNA・タンパク質複合体を標的とした立体構造解析に基づくドラッグデザインと遺伝子治療」
濡木 理(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻)
<15:10 - 15:30 休憩>
- 15:30 - 16:30
"Structural biology studies of human bitter taste receptors"
Liu Zhi-Jie(iHuman institute, Shanghai Tech Univ, China)
- 16:30 - 17:30
「薬剤耐性化問題の克服を目指したグラム陰性細菌由来多剤排出トランスポーター の構造機能研究 ~ SBDD逆転の発想」
村上 聡(東京工業大学生命理工学院生命理工学系専攻)
- 17:30 - 18:00
総合討論
講演会参加費参加申込み
(種別) (料金) 法人会員 無料 一般 個人会員A 無料 個人会員B ¥3,000 非会員(一般) ¥10,000 学生 学生会員 無料 非会員(学生) ¥1,000
キャンセルの場合、2023年11月20日(月)までにご連絡いただければ手数料を差し引いて返金します。
それ以降は講演会参加費のキャンセル返金はできません。
締切日(開催日一週間前)にコンビニ決済を選択すると5日間の支払猶予期間があるため、最長開催2日前まで支払いを延期できます。
ただし、支払いが完了しないと正式な参加申し込みとはならないため定員オーバーで参加できない可能性があることをご容赦願います。
参加費が無料の方も、キャンセルされる場合は、なるべく早く にご連絡ください。こちらでシステムから取り消します。
終了しましたお問い合わせ情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
TEL:03-6435-0458