***第456回CBI学会講演会のお知らせ***

 「製薬企業の多様なキャリアパス~研究職以外のキャリアに焦点を当てて~」

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開催趣旨
  創薬には、化学や薬理のみならず、多岐にわたるエキスパートの方々の連携が必須で、それぞれが密接に連携し合うことで初めて新たな医薬品が生まれます。 今回、本学会ではなかなか話を聞く機会の無い、研究職以外のキャリアにスポットライトを当て、製薬企業の知財、CMC、HR、財務など幅広いフィールドでご活躍されている講師の皆様をお招きいたしました。講師の皆様にこれまで歩まれてきたキャリア、現職の魅力や可能性などをご講演していただきます。
  本講演会が、学生や企業の若手研究者の皆様のキャリア形成の助けになることを期待し会を企画いたしました。
日時 2024年5月31日(金)13:30-17:25
場所 オンライン配信(Zoomウェビナー使用)
世話人 大川 和史(旭化成ファーマ株式会社)、宮野 奈津美(帝人ファーマ株式会社)、新井 浩一郎(旭化成ファーマ株式会社)、高橋 一敏(味の素株式会社)、芹沢 貴之(第一三共株式会社)
連絡先: お問い合わせは、下記メールまたはTELにお願いいたします。

TEL: 03-6434-0458 (情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局)

プログラム  

  1. 13:30 - 13:35 はじめに

  2. 13:35 - 14:10
    「研究者時代の自分に語る、医薬品特許と知財キャリア」
    勝俣 義之(第一三共株式会社)

    医薬品特許は製薬ビジネスにおいて不可欠な存在である。その理由は、多額の開発投資・低い成功確率という医薬品開発の性質から、ひとたび医薬品として上市に成功した暁には、「収益最大化・費用回収して次なる開発への投資に繋げる」というサイクルを回すことによって初めて新たな医薬品の継続的な提供が可能になり、特許はそれを実現する大きな手段の一つだからである。 医薬品特許の業務は、特許出願、権利化、特許権の活用等、医薬品開発の上流から下流にわたり関与するものの、ケミストが関わるのは上流のみであることが多い。そのため、製薬ビジネスにおける特許の具体的活用場面を把握し難く、ケミストであった演者自身も、当時、特許に対して高い障壁を感じた記憶がある。 本講演では、研究者当時の自分に語りかけることをイメージし、医薬品特許実務の概観、演者の知財キャリア・知財の魅力等を紹介することで研究者の皆様に知財を身近に感じて頂くことを目的とする。

  3. 14:10 - 14:45
    「Beyond the Lab: 製薬企業における研究職以外のキャリア探求」
    中井 康司(塩野義製薬株式会社)

    欧米では日本よりも転職が当たり前で、自分の身に着けたスキルや経験を生かして同じ職種で転職し、キャリアを重ね、専門性を磨いていくそうです。日本でも徐々に自身の志向するキャリアのために転職をする方が増加していると感じていますが、依然として入社以来同じ企業で様々な職種を経験されている方も多くいらっしゃいます。 私自身は、後者であり、大学院博士課程修了後、当時の専門性を生かした分野の研究者として採用されましたが、その後、人事部門、グループ会社経営、IT部門と社内キャリアを積んでいます。縁や偶然にも助けられていると思いますが、異動を重ねても楽しく仕事を続けられています。 本講演では私のキャリアをご紹介すると共に、どのように社内異動をとらえ楽しんできたかといった経験と、研究者の他職種への親和性についての自身の考え、などをご紹介します。

  4. 14:45 - 15:20
    「キャリア形成に役立つ好奇心と探求心」
    野口 清史(アクセリード株式会社)

    演者は分子生物学を専攻して大学院を修了後、バイエル薬品中央研究所でラボの研究者としてキャリアをスタートした。 その後、外資系企業の日本撤退や研究所の縮小など、製薬企業を取り巻く大きな環境の変化により、ファイザー、武田薬品、Axceleadと転職を繰り返すこととなったが、幸いにも一貫して創薬に関わる仕事を続けることができた。 会社や所属部門が変わる中、製薬企業で働き続けられたのは、サイエンスだけではなく情報技術、機械工学から経営管理まで幅広い分野に興味があったからと考えている。 職種もWet系研究者、Dry系研究者、データサイエンティスト、ロボットシステム導入担当、IT担当、研究所長室、経理財務担当などさまざまであったが、研究現場から技術担当、ベンチャーの立ち上げまで幅広い分野に関わることができ、貴重な経験をさせて頂いたと感じている。 環境が変わったとしても、興味のある仕事を楽しく続けることのできる源泉となる好奇心と探求心を持つことの大切さについて、演者の経験をもとにお伝えできればと思う。   

  5. <15:20 - 15:30 休憩>

  6. 15:30 - 16:05
    「国内製薬から海外バイオテック、AIベンチャー、そしてNVIDIA」
    平畠 浩司(NVIDIA Japan)

    2005年に社会人となり、約20年を経る中で、国内大手製薬会社でのMR、海外市場でのマーケティング、主に米国系の海外バイオテックの事業開発アドバイザー、AIベンチャーでの製品開発、セールス、そしてNVIDIAでのライフサイエンス分野における事業開発に携わってきました。私のパートでは、当時どういう考えで仕事を捉えていたのか、キャリアを築いてきたのか、普遍的に必要なもの(と思っていること)、AI時代の”ど真ん中”と世間でいわれているNVIDIAで感じていること、それを踏まえて、研究者の皆さんと共有したいことについてお話します。

  7. 16:05 - 16:40
    「一歩踏み出して、世界が広がってつながった話」
    坪井 千明(TEKMOF)

    本講演では、製薬研究者としてのキャリアが、その後のヘルスケア関連ベンチャーキャピタル(VC)勤務、続くスタートアップの創業にどのようにつながったかを紹介します。製薬会社での研究職で得た知識と経験や元同僚とのつながりは、VCでの多岐に渡る業務;投資先スタートアップでのハンズオン、国内外のアカデミア・スタートアップとのネットワーキング、スタートアップへの投資業務に存分に活かされました。さらに、研究職時代に立ち上げた共同研究がスタートアップ創業に発展し、VC時代に得た経験やネットワークがスタートアップの立ち上げ、事業開拓の原動力になっています。製薬研究職で得られる研究経験そのものや、最新の研究にキャッチアップする習慣、創薬の流れの理解、元同僚たちとの熱き友情、そして一歩踏み出す気概・・これらがいかにスタートアップシーンで重宝されるかをご理解いただき、皆様の今後の挑戦のきっかけになれば幸いです。

  8. 16:40 - 17:15
    「大手製薬企業からAI創薬ベンチャーへ〜計算化学者の歩んだ20年間の軌跡と新たな挑戦〜」
    藤 秀義(イクトス株式会社)

    薬学出身の私は、大学で計算化学を学び、それから約20年間にわたり様々な経験を積んできました。大手製薬企業で計算化学者として働き、創薬に応用可能な新技術の開発・導入を行い、創薬研究の効率化・成功確度の向上に貢献してきました。また、国内外の研究機関や企業との共同研究やオープンイノベーション活動に携わり、企画立案・外部提携などを経験して来ました。製薬企業を離れ、自分の会社を起業して会社経営の経験を得た後、現在は縁あってフランスAI創薬ベンチャーの日本子会社を設立し、事業開発を担当しています。自身のキャリアを振り返ると、これまで点だった経験が線で繋がっていることを実感しています。これまで私が歩んできたキャリアの各時点で何を学んだのか、それらがどのように線として繋がったのか、講演会の中で詳しくお話したいと思います。私の経験が、これからのキャリアを考える若手研究者の皆さんにとって参考になれば幸いです。

  9. 17:15 - 17:25 まとめ


講演会参加費
(種別) (料金)
法人会員 無料
一般 個人会員A 無料
個人会員B ¥3,000
非会員(一般) ¥10,000
学生 学生会員 無料
非会員(学生) ¥1,000

キャンセルの場合、2024年5月24日(金)までにご連絡いただければ手数料を差し引いて返金します。
それ以降は講演会参加費のキャンセル返金はできません。
締切日(開催日一週間前)にコンビニ決済を選択すると5日間の支払猶予期間があるため、最長開催2日前まで支払いを延期できます。
ただし、支払いが完了しないと正式な参加申し込みとはならないため定員オーバーで参加できない可能性があることをご容赦願います。
参加費が無料の方も、キャンセルされる場合は、なるべく早く    にご連絡ください。こちらでシステムから取り消します。
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終了いたしました
お問い合わせ
◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
  
   TEL:03-6435-0458