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ランチョンセミナー
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▼LS01 OpenEye, Cadence Molecular Sciences 10月27日(火)12:15-13:15 [瑞雲]
▼LS02 株式会社Elix 10月27日(火)12:15-13:15 [平安]
▼LS03 シュレーディンガー株式会社 10月27日(火)12:15-13:15 [福寿]

▼LS04 株式会社モルシス 10月28日(水)12:15-13:15 [瑞雲]
▼LS05 エルゼビア・ジャパン株式会社 10月28日(水)12:15-13:15 [平安]
▼LS06 株式会社Preferred Networks / Matlantis株式会社 10月28日(水)12:15-13:15 [福寿]

▼LS07 CAS(シーエーエス) 10月29日(木)12:15-13:15 [瑞雲]
▼LS08 アヘッド・バイオコンピューティング株式会社 10月29日(木)12:15-13:15 [平安]
▼LS09 パトコア株式会社 10月29日(木)12:15-13:15 [福寿]
ランチョンセミナー
LS01 OpenEye, Cadence Molecular Sciences
[瑞雲] 10月27日 12:15-13:15
 
難標的を「創薬可能」に変える ― タンパク質ダイナミクスとリガンド結合能評価によるクリプティックポケット検出
 
モデレーター :近田 千春(OpenEye, Cadence Molecular Sciences)
 
OpenEye Cadence
Molecular Sciences
創薬標的となりうるタンパク質の多くは、低分子で狙える明確な結合部位を持たないとされ、長年「アンドラッガブル」と見なされてきました。この状況を変えつつあるのが、KRASに代表される「クリプティックポケット」の発見です。通常の実験構造には現れないこれらの部位は、これまで手の届かなかった標的を攻略する新たな入口となり得ます。
一方で、その発見は多くの場合、時間とコストのかかる実験に依存してきました。もし、こうした一過性の結合部位を、計算によって先回りして提示し、さらに「創薬に値するか」まで見極められるとしたら、標的選定の意思決定は大きく変わります。
本セミナーでは、この問いにOpenEyeがどう応えようとしているのかを、実例を交えてご紹介します。難標的の構造ベース創薬に新たな選択肢をお探しの皆さまに、ぜひお聴きいただきたい内容です。

 LS01-01
小田 晃司(OpenEye, Cadence Molecular Sciences)
「タンパク質ダイナミクスとリガンド結合能評価の統合による、創薬標的となり得るクリプティックポケットの検出」
クリプティックポケット(cryptic pocket)は、実験的に決定されたタンパク質構造には存在しない、あるいは十分に形成されていないリガンド結合部位であり、創薬において利用可能な結合部位の選択肢を広げます。しかし、リガンド結合能(ligandability)を有するクリプティックポケットを体系的に検出し、優先順位を付けることは、タンパク質配座空間のサンプリング不足や、信頼性の高いリガンド結合能評価用ベンチマークの欠如により、依然として計算上の課題となっています。
これらの課題に対し、OpenEyeでは、タンパク質ダイナミクスに基づくポケット生成と、厳密に検証されたデータ駆動型リガンド結合能モデルを統合した計算フレームワークを開発しました。
まず、タンパク質配座空間の探索を向上させるため、タンパク質の基準振動解析に基づく拡張サンプリング手法を開発しました。この手法により、局所的な側鎖の再配向から大規模なドメイン運動に至るまで、多様なタンパク質運動に伴って形成される一過性ポケットを効率的に探索できます。本アプローチにより、複数のタンパク質系において既知のクリプティックポケットを再現することに成功しました。
次に、予測されたポケット群の中からリガンド結合可能な部位を順位付けするため、非冗長化したリガンド結合ポケットデータセットを新たに構築し、それを用いてリガンド結合能予測モデルの学習を行いました。従来用いられてきた配列やフォールドなどのタンパク質全体の類似性に基づく手法とは異なり、本研究のデータセット構築ではポケットレベルの類似性指標を利用して冗長性を排除し、学習データと検証データの間のデータリークを抑制しています。その結果得られたデータセット Groovy は、リガンド結合能予測のための堅牢かつ偏りのないベンチマークを提供します。Groovyを基に構築したOpenEyeのリガンド結合能モデル Target X は、独立した検証データにおいて、高い予測性能(正解率91%、適合率97%)を示しました。
本モデルは静的構造だけでなく配座アンサンブルに対しても適用可能です。リガンド結合能スコアリングをダイナミクスに基づくポケット生成と統合することで、既知のクリプティックポケットを上位候補として順位付けできることを示しました。本手法は、創薬初期段階においてリガンド結合可能なクリプティックポケットを同定するための、スケーラブルで堅牢な戦略を提供します。
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LS02 株式会社Elix
[平安] 10月27日 12:15-13:15
 
Elix DiscoveryTMで実現する実践的AI創薬 ― 構造生成AIの活用事例と最新技術 ―
 
モデレーター :坪内 朝子(株式会社Elix)
 
Elix DiscoveryTM
Elixは「創薬を再考する」をミッションに掲げる、日本発・低分子創薬に特化したAI創薬企業です。製薬企業、バイオベンチャー、アカデミア向けに事業を展開しています。
AI創薬プラットフォーム Elix DiscoveryTMは、「メドケムが本当に使える」をコンセプトに開発され、予測モデルを自動構築できるほか、多様な構造生成モデルを活用し、人間だけでは発想しにくい新規化合物を提案します。また、LBDDとSBDD両方に対応し、ドッキングやファーマコフォアモデリングなど、多様な解析機能を一つのプラットフォーム上で利用できます。Elix DiscoveryTMは年に数回のアップデートを実施し、新機能を継続的に追加しています。
さらに、研究者への手厚いコンサルティングとサポートを重視し、プラットフォームの提供にとどまらず、豊富な創薬経験と最新のAI技術を活用した共同研究や受託型のAIモデル開発を通じて、革新的な医薬品の創出に貢献することを目指しています。

本セッションでは、構造生成AIを創薬研究で実践的に活用するための最新の取り組みをご紹介します。構造生成AIを用いた複数側鎖の最適化事例に加え、スキャフォールドホッピング手法「RuSH」の概要とElix DiscoveryTMへの実装について紹介します。さらに、化学的安定性や合成可能性などのメドケムの観点を取り入れた分子生成・候補選抜手法を通じて、「実際に合成・評価したいと思える分子」を生み出すためのAI創薬技術とその実践についてご紹介します。

 LS02-01
藤間 達哉(株式会社PRISM BioLab)
「複数側鎖の同時変換 × 構造生成AI ~実践と課題 ~」
PepMeticsは低分子のペプチド模倣骨格を持つ化合物群で、3~5本程度のα-ヘリックス側鎖を模倣できる特徴があります。本演題ではヒット化合物と同一の骨格に対して、構造生成AIにより4本の側鎖を生成する試みを実施しましたのでご紹介します。
 
 LS02-02
井上 貴央 (株式会社Elix)
「構造生成手法RuSHの概説」
スキャフォールドホッピングは、既知のリガンドの生物活性を保持したまま基本骨格を異なる骨格に置換するタスクであり、創薬の現場では特許抜けや各種プロパティの改善を目的として実施されている。スキャフォールドホッピング手法の一つにReinforcement Learning for Unconstrained Scaffold Hopping (RuSH, https://doi.org/10.1021/acs.jcim.5c00029) があり、Elix DiscoveryTMにも最近のアップデートでRuSHの機能が搭載された。本講演では、RuSHについて概説した後、Elix DiscoveryTMに実装されたRuSHの機能について紹介する。
 
 LS02-03
石田 祐(株式会社Elix)
「構造生成AIとドラックライクネス ―メドケムが合成したいと思える構造の生成に向けて」
近年創薬研究において、所望の活性や物性、構造上の制約を満たすような化合物を生成する構造生成AIの活用が進んでいる。構造生成AIは、構造最適化を効率化するとともに、従来の発想では到達しにくい新規骨格や置換様式を提示し得る。一方、生成分子には、化学的に不安定または妥当性を欠く構造、合成実現性の低い構造、望ましくない部分構造も含まれ得る。このため、生成数や新規性だけでなく、「実際に合成・評価する価値があるか」をどのように定義し、その基準を生成段階と選抜段階に組み込むかが重要となる。本セッションでは、化学的安定性や合成可能性を中心に、望ましくない分子の生成を抑制し、有望な候補を優先順位付けするための手法を概説する。さらに、Elix DiscoveryTMを用いた当社の取り組みに関しても、ケーススタディとともに紹介したい。
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LS03 シュレーディンガー株式会社
[福寿] 10月27日 12:15-13:15
 
予測から実証へ:AIと物理計算で拓く抗体エンジニアリング ― 企業・アカデミアの実プロジェクトから ―
 
モデレーター :高岡 雄司(シュレーディンガー株式会社)

 LS03-01
市原 収(シュレーディンガー株式会社)
「予測から実証へ:AIと物理計算で拓く抗体エンジニアリング ― 企業・アカデミアの実プロジェクトから ―」
近年のバイオ医薬品および診断薬開発において、抗体エンジニアリングにおける計算科学の役割はかつてないほど重要性を増している。特に自由エネルギー摂動法(FEP)の進歩により、高分解能な複合体構造が存在すれば変異導入に伴う親和性変化を高精度に予測可能となった。しかし、実際のプロジェクトにおいて高品質な初期構造の取得は容易ではなく、実験的構造解析の制約から、予測構造をベースとした「インシリコによるStructure Enablement」の確立が急務となっている。

現在主流の構造予測手法には一長一短が存在する。物理ベースのドッキング法は広大なサンプリング能力を持つがエネルギー関数のみによるスコアリングや誘導適合(Induced Fit)の再現に限界がある。一方、AlphaFold等のAI手法は優れた予測力を持つ反面、共進化情報に乏しい人工抗体や柔軟なCDRH3ループ、結合界面の原子レベルの挙動に対する予測性能に不安定さが残る。我々は、物理ベース計算(REST-MD法によるサンプリングやドッキング)に、単独では決定打とならない「Orthogonal(直交する)実験データ」や相互作用アプローチを多層的に統合することで、このスコアリングの課題を克服する手法を構築してきた。

本講演では、本手法の概要を解説するとともに、それが単なる理論的ワークフローにとどまらず、実際の企業・アカデミアプロジェクトにおいて極めて高い実用性を発揮した2つの最新事例を紹介する。

1つ目は、検体検査分野での共同研究事例である。PIPERによるドッキングと高精度な表面解析に、計算とは独立した実験データを組み合わせ、アラニンスキャン結果とも矛盾しない抗原・抗体複合体構造を確定した。さらに、その構造を起点に網羅的なResidue Scanを実施した。絞り込んだ有望変異体を実際に合成・アッセイした結果、高い効率で野生型(WT)を上回る親和性を有する変異体を特定した。

2つ目は、アカデミアとの共同研究におけるブラインド検証事例である。X線構造情報を伏せた状態で抗原と抗体(NP-2 VHH)の配列およびアラニンスキャンデータのみの提供を受け、複合体構造予測を行った。CDRH3のREST-MDサンプリングとPIPERドッキングを組み合わせ、アラニンスキャンデータで絞り込むアプローチを適用した結果、AlphaFold2-Multimerの予測精度を上回る低RMSDで正解構造を導き出すことに成功した。

これらの成果は、不完全な実験データや複数の計算パラダイムを組み合わせる「絞り込みの概念」が、実験構造が得られない困難な系においても確実に正解構造を高精度で予測し、合理的な抗体デザインを成功に導くことを証明している。本セミナーでは、IL-33/Tozorakimab等の難易度の高い事例も含め、計算科学が創薬・診断薬開発の最前線でもたらす具体的なインパクトと将来展望について述べる。
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LS04 株式会社モルシス
[瑞雲] 10月28日 12:15-13:15
 
多様化する創薬モダリティを支えるインシリコ・インフォマティクス基盤 ―低分子からペプチド・抗体まで―
 
モデレーター :池上 貴史(株式会社モルシス)
 
 創薬研究の対象は、低分子に加えてペプチド、抗体、核酸など多様なモダリティへと広がり、それぞれの特性に応じた分子設計・解析技術と、研究データを有効に活用するためのインフォマティクス基盤の重要性が高まっています。
本セッションでは、まずモルシスより、分子モデリングソフトウェアMOEを開発するChemical Computing Group(CCG)と、創薬研究向けSaaSアプリケーションを開発するDiscngineを中心に、CCGファミリーが展開する創薬インフォマティクス環境の全体像を紹介します。
続く講演ではDiscngineより、低分子のSAR解析、ペプチドの配列・活性相関解析、抗体の構造モデリングと開発可能性評価を例に、各モダリティに対応した最新のデータ解析技術とその活用について紹介します。
本セッションを通じて、多様化する創薬モダリティに対して、分子モデリングと研究インフォマティクスをどのように活用し、データに基づく研究上の意思決定につなげることができるのかを紹介します。

 LS04-01
池上 貴史(株式会社モルシス)
「CCGファミリーが展開する創薬インフォマティクス ―分子モデリングから研究データ活用まで―」
 低分子に加えてペプチド、抗体、核酸など創薬モダリティが多様化する中、研究対象の特性に応じた分子モデリングやデータ解析と、それらから得られる研究データを効率的に蓄積・活用するためのインフォマティクス環境が求められています。
CCGが開発するMOEは、低分子創薬からタンパク質・抗体・ペプチドのモデリングまで、幅広い分子設計・解析を支援しています。また、CCGファミリーのDiscngineは、低分子、ペプチド、抗体を対象としたクラウドベースの研究インフォマティクスアプリケーションを提供し、蓄積された研究データの解析とデータ駆動型の意思決定を支援しています。
本講演では、CCGファミリーを中心とした創薬インフォマティクス環境の全体像を俯瞰し、多様な創薬モダリティに対して分子モデリング、データ解析、研究情報管理を組み合わせて活用する考え方を紹介します。
 
 LS04-02
マルティニ リカルド(Discngine S.A.S)
"Innovative technologies for data-driven decision-making across drug modalities: from small molecules to peptides to antibodies"
LS04
MOLSIS 図
Discngine develops scientific software and informatics solutions that help life science research organizations accelerate drug discovery. Based in Paris (France), the company provides cloud-native SaaS applications and tailored research informatics solutions used across pharmaceutical, biotech, and related research organizations worldwide.

Ideation Analytics enables efficient Structure–Activity Relationship (SAR) analysis and reporting for small-molecule discovery programs. Leveraging matched molecular pair (MMP) analysis and R-group decomposition (RGD), it helps scientists explore SAR trends, analyze patent-derived datasets, compare chemical series, and generate publication-ready reports.

Peptide Analytics extends these capabilities to peptide discovery. Scientists can compare peptide series, identify SAR hotspots, evaluate residue substitutions and non-natural amino acids, and visualize sequence–activity relationships across diverse peptide modalities, including linear, cyclic, branched, and chemically modified peptides.

3dpredict/Ab supports antibody discovery through large-scale prediction of antibody structures and developability-related physicochemical properties. Its ensemble-based approach accounts for molecular flexibility and enables early identification of liabilities, helping teams prioritize candidates with greater confidence.
 
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LS05 エルゼビア・ジャパン株式会社
[平安] 10月28日 12:15-13:15
 
チャットボットを超えて:創薬研究開発のためのサイエンティフィックサービスとコネクタによる、
信頼できるエージェンティックAIの構築
 
モデレーター :伊橋 彩、齋藤 美里(エルゼビア・ジャパン株式会社)
 
製薬R&D組織は、独自の研究プラットフォーム、コパイロット、オーケストレーション環境を開発する一方で、エージェンティックAIへの投資を急速に拡大している。しかしながら、多くの実装は依然として断片化されたデータソース、一貫性を欠く検索手法に依存しており、AIが生成した結果も、研究者が研究判断に利用できるようになるまで手作業で照合・統合しなければならない。これにより再現性が制限され、データの出典・来歴(プロベナンス)の保持が困難となり、AIシステムがどのようなエビデンスを用いたのかについて不確実性さが生じている。
本発表では、Elsevierのライフサイエンス領域における取り組みが、ポートフォリオ横断的なマルチエージェントのアルファ版から、再利用可能なサイエンティフィックコネクタとタスクレベルのエージェントに基づくモジュール型アーキテクチャへと進化してきた経緯を紹介する。コネクタは、信頼できるサイエンティフィックデータや各種機能への統制されたアクセスを提供し、構造化・非構造化データの取得、名寄せ・解決、正規化などを実現する。エージェントはこれらのコンポーネントを組み合わせ、より広範なワークフローの中で定義された研究タスクを遂行する。
現在取り組んでいる化学、薬物動態、そして医薬品安全性領域における事例として、同一化合物の名寄せ(identity resolution)、化学構造検索、複数ソース間でのエビデンス取得、データハーモナイゼーション、構造化エビデンスパッケージングなどを挙げる。これらの科学的機能を上位レベルのエージェント挙動から分離することにより、異なる製品、AIモデル、顧客環境をまたいだ再利用性が確保されるとともに、プロベナンス、網羅性、および個々のコンポーネントを明示的に評価することが可能となる。
これらの事例を総合することで、コネクタ、タスクレベルエージェント、あるいはユーザー向けワークフローのいずれとして実装すべきかを判断するための実践的な枠組みを提示するとともに、製薬企業が既に構築を進めているエンタープライズ研究プラットフォームを代替するのではなく、それを補完するサイエンティフィックAIの設計指針を示す。技術的な枠組みに加え、AI時代のR&D支援におけるElsevierのより広範な役割を示す、プロジェクトベースの事例研究も併せて紹介する。

 LS05-01
Williams Tom ウィリアムズ トム(エルゼビア)
「チャットボットを超えて:創薬研究開発のためのサイエンティフィックサービスとコネクタによる、
信頼できるエージェンティックAIの構築」
ランチョンセミナー
LS06 株式会社Preferred Networks/ Matlantis株式会社
[福寿] 10月28日 12:15-13:15
 
計算科学と機械学習が実現する創薬研究の革新
 
モデレーター :堀川 智美(株式会社Preferred Networks)
 
Preferred Networks
Matlantis
本セミナーでは、計算科学と機械学習による次世代の創薬アプローチを解説します。Preferred Networksは、結合親和性を高精度に予測する結合自由エネルギー計算「P-FEP」の最新機能と活用法を詳説、Matlantisは、圧倒的な計算速度を誇る原子レベルシミュレーションプラットフォーム「Matlantis™」による、タンパク質・リガンド相互作用等の創薬応用事例を紹介します。高精度解析と高速シミュレーションの連携による、創薬プロセス全体の劇的な効率化戦略を提示します。

 LS06-01
山岸 純也(株式会社Preferred Networks)
「結合自由エネルギー計算 P-FEP:ソフトウェア版とABFEP・SepTop新機能のご紹介」
結合自由エネルギー計算は、ヒット最適化からリード最適化において、結合親和性や薬理活性を高精度に予測する技術であり、現在の創薬研究で活用が進んでいます。Preferred Networksではこれまで、2D構造をご提出いただくだけでFEPを依頼できる受託計算サービスとして、P-FEPを提供してきました。今春には、オンプレミス環境で実行可能なソフトウェア版の提供を開始しました。これにより、機密データを社外に持ち出すことなく、本格的なFEPワークフローを自由に実行・検討できます。本講演では、P-FEPの概要に加え、機械学習力場による低分子化合物の力場最適化機能であるNNP-distiller機能、および新機能であるABFEP機能、SepTop法に基づく機能の活用事例を紹介します。

 LS06-02
山内 仁喬(Matlantis株式会社)
「Matlantis for Bio Science: 機械学習ポテンシャルによる創薬・生体分子シミュレーションの最前線」
Matlantis株式会社は、汎用ニューラルネットワークポテンシャル Matlantis PFPを核とする原子レベルシミュレーションプラットフォーム「Matlantis™」を開発、提供しています。PFPは密度汎関数理論(DFT)と同等の精度を保ちながら、計算速度を最大7,000万倍に高速化し、単一モデルで96元素に対応します。
これまで主にバッテリーや半導体などの材料分野で活用されてきましたが、2025年6月のv8.0.0でr²SCAN汎関数による学習データを拡充し、有機・生体分子系の精度を大幅に向上、2026年5月のv9.0.0ではr²SCANモードを96元素へ拡大しました。
本セミナーでは、配座探索、有機結晶構造予測、タンパク質・リガンド相互作用計算、酵素反応シミュレーションなど創薬・バイオ領域における最新ユースケースを紹介します。
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LS07 CAS
[瑞雲] 10月29日 12:15-13:15
 
「CAS Newton」を搭載し、進化したCAS BioFinder®のご紹介
 
モデレーター :中村 和仁(シーエーエス)
 
CAS BioFinder®は、創薬基礎研究に必要な生物・化学データを AI で統合し、ターゲット探索からリード最適化までを支援する情報プラットフォームです。対話型 AI エージェント 「CAS Newton」が搭載され、さらに効率よく研究をすすめられるように進化いたしました。
CAS BioFinder®は、生物活性、化学構造、パスウェイ、バイオマーカー、抗体・ADC、その他モダリティ等の詳細データと予測モデルを統合しています。
本セッションでは、生物学・創薬化学の研究開発グループをサポートする CAS BioFinder®の利用方法をご紹介します。

 LS07-01
中村 和仁(CAS)
 

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LS08 アヘッド・バイオコンピューティング株式会社
[平安] 10月29日 12:15-13:15
 
AI創薬の次のスケールへ ~ Co-folding、ABLES、量子アニーリングが拓く超大規模バーチャルスクリーニング
 
モデレーター :大上 雅史(東京科学大学)、秋山 泰(アヘッド・バイオコンピューティング株式会社)
 
ahead
アヘッド・
バイオコンピューティング
株式会社
創薬研究では、Co-foldingモデルをはじめとするAI技術の進展により、タンパク質・リガンド相互作用予測やバーチャルスクリーニングの高度化が急速に進んでいる。一方で、探索対象となる化合物ライブラリはますます大規模化しており、高精度な評価と計算効率を両立する新たな方法が求められている。本ランチョンセミナーでは、近年のAI創薬とバーチャルスクリーニングの動向を概観するとともに、アヘッド・バイオコンピューティング社が開発するAI駆動型大規模バーチャルスクリーニング基盤「ABLES」を紹介する。さらに、量子アニーリングを活用した10億化合物級ライブラリの探索構想まで、次世代の創薬計算基盤に向けた取り組みを紹介する。

 LS08-01
大上 雅史(アヘッド・バイオコンピューティング株式会社)
「Co-foldingモデルが変えるバーチャルスクリーニング:AI創薬の現在地と次の課題」
AlphaFoldに代表されるタンパク質構造予測AIの登場以降、創薬におけるAI技術は急速に発展してきた。さらに近年では、タンパク質単体の構造を予測するだけでなく、タンパク質と低分子化合物など複数の分子を同時に扱うCo-foldingモデルが登場し、タンパク質・リガンド複合体構造や分子間相互作用を直接予測できるようになりつつある。こうしたモデルは、従来の分子ドッキングを中心としたバーチャルスクリーニングに大きな変化をもたらす可能性を持つ。一方で、高精度なAIモデルほど計算コストが大きく、数百万、数億、数十億化合物を対象とする実際の創薬スクリーニングへそのまま適用することは難しい。また、予測された結合構造と実際の結合親和性との関係、学習データへの依存性、未知の標的や化学空間に対する汎化性能など、解決すべき問題も残されている。本講演では、Co-foldingモデルを中心とした近年のAI創薬技術を概観し、構造予測、結合予測、分子ドッキング、生成AI、物理シミュレーションがどのような関係にあるのかを整理する。その上で、単一のAIモデルの高精度化だけでは解決できない超大規模バーチャルスクリーニングの課題を提示し、後続講演で紹介するABLESへとつながる新しい探索戦略について議論する。
 
 LS08-02
杉田 昌岳(アヘッド・バイオコンピューティング株式会社)
「ABLES:AI・Active Learning・自由エネルギー計算による大規模バーチャルスクリーニング」
創薬で探索対象となる化合物ライブラリは急速に巨大化している。しかし、高精度なCo-foldingモデルや物理シミュレーションを数億から数十億の化合物すべてに適用することは、現在の計算資源では現実的ではない。この問題を解決するためには、高精度計算を単純に高速化するだけではなく、探索すべき化合物をAIによって効率的に絞り込む仕組みが必要である。アヘッド・バイオコンピューティング社では、この課題に対するAI駆動型大規模バーチャルスクリーニング基盤として「ABLES(Ahead Biocomputing Large-scale Evaluation & Screening)」を開発してきた。 ABLESでは、Co-foldingモデルなどの高精度評価を全化合物へ適用するのではなく、Active Learningによって有望な化合物を逐次選択し、高精度評価結果を学習しながら探索モデルを更新する。これにより、限られた高精度計算から大規模化合物ライブラリ全体を効率的に探索することを狙う。さらにABLESは一次スクリーニングだけで完結するものではなく、有望化合物についてMDシミュレーションを用いて結合様式を検証し、必要に応じて生成AIによる誘導体展開を行い、最終的には自由エネルギー計算法による高精度ランキングを実施する、一連の創薬探索ワークフローとして設計されている。本講演では、ABLESを構成する手法とシステム、Active Learningを用いた探索方法、高速化の考え方、および現在得られている性能評価を紹介する。AIモデル単体ではなく、異なる精度と計算コストを持つ複数の手法を階層的に組み合わせることで、どこまで大規模な化学空間を現実的に探索できるのかを示す。
 
 LS08-03
秋山 泰(アヘッド・バイオコンピューティング株式会社)
「量子アニーリングに基づく10億化合物級ライブラリのバーチャルスクリーニング構想」
近年、合成可能な化合物ライブラリは数十億から数百億化合物規模へと急速に拡大している。一方、従来のバーチャルスクリーニングでは、候補化合物を一つずつ標的タンパク質にドッキングして評価するため、化合物数の増加に比例して計算コストが増大し、10億化合物級の探索を現実的な時間とコストで実施することは容易ではない。本講演では、この課題に対してアヘッド・バイオコンピューティング社が開発を進めている、量子アニーリングを活用したフラグメントベース・バーチャルスクリーニングシステム「Frasco-VS」を紹介する。Frasco-VSでは、多数の化合物に共通して現れる部分構造(フラグメント)を標的タンパク質へ配置し、有望なフラグメント配置の組合せをQUBOとして定式化する。この組合せ最適化問題を量子アニーラによって解き、得られた多数の良好解から対応する化合物を検索することで、膨大な化合物を一つずつ計算することなく候補を高速に絞り込む。さらに、量子アニーラによる高速な一次選抜と、AutoDock Vina等の従来型ドッキングによる二次選抜を組み合わせることで、速度と予測精度を両立する量子・古典ハイブリッド型のスクリーニングを実現する。これまでに約1,000万化合物規模での実証を行い、計算高速化に加えて、選抜された候補化合物から実際に阻害活性を持つヒット化合物を得るところまで検証してきた。本講演では、Frasco-VSの基本原理とこれまでの成果を紹介するとともに、量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+などを活用し、現在の1,000万化合物級から10億化合物級へと探索規模を拡張する構想と、その実用化に向けた展望を紹介する。
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LS09 パトコア株式会社
[福寿] 10月29日 12:15-13:15
 
創薬研究を変革するAI・インシリコ技術の最前線
 
モデレーター :宮川 玲菜 (パトコア株式会社)
 
パトコア株式会社
近年、ライフサイエンス分野では、マルチオミクスデータや臨床データ、化学反応データなど、研究開発で活用可能なデータが飛躍的に増加しています。一方で、それらの膨大かつ複雑な情報から有用な知見を導き出し、研究開発の意思決定につなげることは、ますます困難になっています。こうした課題に対し、AIやインシリコ技術は、従来の経験や勘に依存していた研究プロセスをデータ駆動型へと変革する重要な基盤として注目を集めています。
本セッションでは、創薬研究の異なる領域における最新のAI・インシリコ活用事例をご紹介いたします。

第一講演では、臨床データとマルチオミクスデータを統合したインシリコ解析により、バイオマーカー探索、患者層別化、さらには既存治療薬の適応拡大を支援する最新アプローチをご紹介します。データから生物学的知見を導き出し、精密医療の実現に貢献する取り組みについてご紹介します。

第二講演では、大規模化学データと深層学習を活用した合成ルート設計プラットフォーム「ChemAIRS」を取り上げます。AIによる合成ルート提案に加え、不純物予測や反応条件推奨など、化学研究における意思決定を支援する最新技術についてご紹介します。

バイオロジーとケミストリー、それぞれの領域で進化を続けるAI・インシリコ技術の最前線を通じて、創薬研究のさらなる高度化と効率化の可能性について考察する機会となれば幸いです。


 LS09-01
サイード ウズマ(Excelra Knowledge Solutions Pvt. Ltd.)
「適用範囲の拡大:バイオマーカーに基づく患者層別化および適応拡大のための統合的なインシリコアプローチ」

がん生物学の複雑化が進み、臨床データやマルチオミクスデータの利用可能性が拡大していることで、患者の層別化を精緻化し、既存の治療法の治療的可能性を拡大する新たな機会が生まれています。しかし、この可能性を実現するには、生物学的妥当性を維持しつつ、多様なデータセットを統合できる計算機的なアプローチが必要となります。本研究では、体系的なキュレーション、調和化、品質管理、およびデータ統合を通じて、異種なマルチモーダルデータセットを標準化され、分析可能なリソースへと変換する統合的なインシリコ・フレームワークを提案し、下流の解析に向けた信頼性の高い基盤を提供します。

その後、機械学習および統計的手法を適用し、治療反応や臨床転帰に関連する予測・予後バイオマーカーシグネチャを同定します。これらのシグネチャにより、生物学的に解釈可能な患者層別化が可能となり、治療反応が期待される患者とそうでない患者を区別できるほか、治療反応や耐性の根底にある分子メカニズムに関する知見が得られます。

特定の疾患適応症において検証されたバイオマーカーは、その後、類似した分子的特徴を持つ他の疾患においても評価され、既存の治療法から恩恵を受け得るさらなる患者集団を特定するための、エビデンスに基づく戦略を提供します。標的の同定、インシリコによる撹乱研究、ドラッグリパーパシング評価などの補完的な解析により、これらの知見はメカニズムの文脈にさらに位置づけられ、検証可能な治療仮説の構築が支援されます。

データ駆動型のバイオマーカー発見と生物学的解釈を統合することで、このフレームワークは患者の層別化と適応拡大に向けた体系的なアプローチを提供し、より情報に基づいた治療上の意思決定を支援するとともに、多様な疾患状況における精密腫瘍学の応用を推進します。

 LS09-02
ヤン ホンビン(Chemical.AI)
「AI × ケミストリーで加速する分子合成 ― 合成ルート設計プラットフォーム ChemAIRS」
合成ルート設計は、分子研究開発における長年のボトルネックである。従来のルート検討は個々の化学者の経験に大きく依存するため、ルートの多様性が制限され、開発サイクルの長期化や実験コストの増大を招きやすい。
創薬・材料研究において分子の高速な検討サイクルが求められる今日、この課題はますます深刻になっている。
本セミナーでは、大規模化学データマイニングと深層学習を統合したインテリジェント合成設計プラットフォーム「ChemAIRS」を紹介する。
ChemAIRSは、多様かつ実施可能な合成ルートを数分で提案するだけでなく、反応不純物予測、プロセス最適化、反応条件推奨までを備え、メディシナルケミストリーとプロセスケミストリーの両領域における合成設計と意思決定を一気通貫で支援する。
さらに近年、LLM(大規模言語モデル)をChemAIRSに組み込む新たなフレームワークを開発し、ルート設計および不純物予測の精度と解釈性を向上させた。
ChemAIRSは、合成設計における個人の経験への依存を低減し、合成効率を高め、分子のアイデアから実用化までの道のりを加速する。
本講演を通じて、現代の合成化学研究のためのデジタル・インテリジェント基盤としての可能性を示したい。
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