開催趣旨:現在、「薬をつくる」ことは専ら製薬企業で行われています。 それは、薬となる候補化合物を、実際に規制の対象である 医薬品に仕上げる過程に巨額の資金がいるからです。この 30年ほどの間に、多くのいわゆるバイオベンチャーが創薬に 挑んできましたが、ほとんどが失敗してきました。その理由は、 科学としての創薬には、さまざまな分野を統合した知が必要な ことと、開発過程の後半に巨額の資金がいることが挙げられて います。一方、ヒトゲノム解読計画は、多くの画期的な薬を世に 出すことに寄与すると期待されていましたが、現実はまだ、 そうなっていません。そこで注目されているのは、アカデミアに おける創薬への取り組みですが、そこには新しい戦略思考が 要求されます。CBI学会は、1981年の活動開始以来、産官学 の研究者が連係して、論理的な創薬方法論の普及を基本目標 としてきました。いまやそこで蓄積してきたさまざまな経験と知恵 を、新しい戦略思考に転換すべき時が来たと感じております。 Workshopの形式をとったこの講演会は、このことを目的として 開催されます。この課題に関心のある幅広い関係者の参加を 期待しています。なお、CBI学会が刊行している「薬づくりの真 実」と、G. P. ピサノ著、「サイエンス・ビジネスの挑戦」、日経 BP, 2008が、このWorkshopのよい背景資料になっています。
日時:2009年1月16日(金)13:00−17:00
場所:東京大学山上会館大会議室
世話人:岡部隆義(東京大学)、多田幸雄(大鵬薬品)、 神沼二眞(広島大学、東京医科歯科大学)
プログラム
13:00-13:10
趣旨説明、多田幸雄(大鵬薬品)13:10-13:40
「アカデミアにおける創薬基盤」
岡部隆義(東京大学)13:40-14:00
「大学が有する化合物利用の仕組みづくり」
奥山 彬(NPO法人化合物活用センター)14:00-14:40
「大学化合物ライブラリーを用いたパーキンソン病」
治療薬のin silico開発、有賀寛芳(北海道大学大学院薬学研究科)14:40-15:10 質疑
15:10-15:30 休憩
15:30-17:00
総合討論:創薬に関する産学連係の戦略大学の視点から(飯島 洋 、日本大学薬学部)
******************
医薬品開発の産学連係とは(多田幸雄、大鵬薬品)
アカデミアへの計算創薬の開放(神沼二眞)、他講演会参加費:
法人賛助会員: 無料
個人会員(非営利):無料 個人会員(一般企業):\5,000
ビジター(非営利):\1,000 ビジター(一般企業):\10,000
出席を希望される方は事前に必ずメールにて、(E-mail:seminar@cbi.or.jp事務局に連絡してください。)連絡先:CBI学会事務局 セミナー受付
〒158-0097東京都世田谷区用賀4-3-16イイダビル301
TEL:03-5491-5423 FAX:03-5491-5462