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開催趣旨
  CBI学会と日本バイオインフォマティクス学会(JSBi)は、2011年11月8日から10日まで、神戸国際会議場においてCBI/JSBi2011合同大会を開催する。
  CBI(Chem-Bio Informatics)学会(情報計算化学生物学会)は、化学(Chemistry)、生物学(Biology)、情報計算学(Informatics)という3つの学問分野に関わる先端的な研究開発の基盤構築をめざす非営利の学術任意団体であり、これまで、計算化学やバイオインフォマティクスなど新しい方法論を医薬品の開発研究や生物医学に携わる研究者に紹介するセミナーやワークショップを開催するとともに、専門を異にする産学官の研究者の交流を促進し、研究者のコミュニティ形成に努力してきた。CBI学会が関心を持っている化学、生物学、情報計算学に関係する研究は、薬学、薬理学、毒性学、医学、健康科学、農業科学、環境科学など幅広い学問分野の基礎ともなっており、産業との関係では、バイオ、IT、ナノテクノロジー等にまたがっている。平成12年より毎年開催されている年次大会では、これらの関心領域に関する招待講演、口頭講演、ポスター発表が行われてきた。
  日本バイオインフォマティクス学会は、我が国においてバイオインフォマティクス分野を発展させ、その技術および関連事業の振興、並びにその教育基盤を確立するために、平成11年に設立された。主な活動としては、年1回、年会を開催し会員の研究発表の場を提供するとともに、各種の研究会および地域部会活動、ニュースレター発行などを行っている。その他の活動として、バイオインフォマティクス教育における標準カリキュラム策定、若手向けの夏の学校の運営、海外関連学会との連携も行っている。また、平成18年には学会の事業として、共立出版から「バイオインフォマティクス事典」を刊行し、平成19年からはバイオインフォマティクス技術者認定試験を主催している。この認定試験はCBI学会の協賛も受けており、CBI学会とJSBiの協力関係を示す活動の一つとなっている。
  2011年11月のCBI/JSBi2011合同大会は、CBI学会とJSBiが合同で開催する最初の年会であり、両学会の会員が一堂に会して相互に交流することで、新たなアイデアや共同研究が生まれることが期待できる。CBI学会の年会としては関西地区で初めての開催であり、また、会場近くには6月のスパコンTOP500で世界一に輝いた次世代スーパーコンピュータ「京」が設置されている。それを踏まえて、本大会では、従来のCBI・JSBi両学会の関心領域に加えて、特に、大型計算機や高度IT技術の活用を念頭に置いた計算創薬や医療応用をメインテーマの一つとしてプログラム編成を行うことを計画している。また、両学会の将来の展開を見据えた新領域の開拓も重要なテーマである。計算科学、情報科学、医学、創薬等、様々な分野の研究者が集い、今後の新しい科学技術の創造に向けて、本大会が開かれた対話の場となることができれば幸いである。
CBI学会2011年大会実行委員長
田中成典(神戸大学)
2011年日本バイオインフォマティクス学会年会長
阿久津達也(京都大学)